12.30.2010

今年のまとめ

今年ももう終わりです。
11月末からは台湾に出ていて、怒涛のように毎日が過ぎたせいか、いまいち年の瀬という感じがしません。

あちらでは会社のパソコンを使っていたため、接続できるウェブサイトなども限られていて、読書日記も満足に付けられない状態でした。

そんな中でも持っていった本を読んでいたので、その分の記録をつけたいと思います。

まずは一冊目。
評伝アインシュタイン。
20世紀最大の物理学者といっても過言でない、アインシュタインの伝記的書籍です。
内容は筆者の見聞きしたアインシュタイン像が中心なので、アインシュタインその人に真に迫っているかといえば疑問が残る部分もあるものの、アインシュタインがした仕事のおおきさ、その仕事の与えた影響というのを知るのにはいい本だと思います。

訳が云々でなく、内容はちょっと難しい書き方をされている部分もあって、物理の道に明るくない人が読み進めるのは難儀するかもしれません。

アインシュタインだけでなく、当時の物理界隈の状況も端々に出てきて、ボリューム満点の一冊なので、台湾でも長くにわたって楽しむことができました。

アインシュタインの人となりを知りたいのであれば、おすすめできます。

二冊目

科学は不確かだという、ファインマンの講演を収めた一冊。

ペラいので、ちょっと高いかなと感じる一冊ではありますが、物理学者の宗教観であるとか、物理学者というやつは・・・というファインマンならではの価値観などを知ることができ、面白かったです。

内容も平易で分かりやすく、最近の科学の状況と対比しながら進んだ点、ファインマンが講演した当時と大して変わっていない点、ファインマンの予見が当たった点などを同時に考察でき、このへんも面白かったです。

軽読書に向く感じで、冬休みの読書感想文を書く題材として選んでもいいんじゃないかと思いました。

最後はこれ

物理法則はいかにして発見されたか。
これもファインマンの講演を二本収めた書籍です。

前半はコーネル大での講演を、後半はノーベル賞講演を収めています。
内容はとても面白く、(後半まとまっていないなぁと感じるところも散見されるものの)科学者が法則を「発見する」様、単純であるとはどういうことか、自然の美しさに打たれた人間は何を感じ、考えるのかといった事が語られています。

難点は訳。
古いという表現が当てはまるかはわからないけれども、政治家の演説のような、面白みのない訳になっているのが残念。
(そんな訳なのに、訳註で原文では云々なんて書いてあるから、訳者だけが楽しんでいるような印象がすごくしました)
訳の悪さ(単語のチョイスや訳し方)で損をしている部分が多分にあると思います。
ノーベル賞講演の方は、数式の挿入のしかたがマズイでしょう。

この手の本にありがちですが、縦書きに横書きの数式を入れたら、数式を読むために本をくるくる回さなければなりません。
これはとにかく不便。

文章の下部に数式を入れるスペースを組んでもらったほうが、いくらかマシだろうと思いました。

このへんの日本語版ならではのマイナスポイントにさえ目をつむれば、いい書籍だろうと思います。
科学をやる人にはぜひ読んで欲しいです。

11.09.2010

aptosid で amazom mp3をつかう。

まってました。AmazonMP3。
DRMのかかった楽曲に極端に弱いLinuxですが、AmazonMP3なら大丈夫。

しかも、親切なことにFedora、SUSE、Debian、Ubuntu向けには、AmazomMP3ダウンローダというアプリが提供されています。(これがないと、複数楽曲の購入やアルバム単位での購入ができないそうです。そこは若干不便。)

UbuntuやDebianであれば、GUIから右クリック→インストールでいけるそうですが、KDEな僕にはそんな便利メニューが表示されている訳も無く。

結局コンソールからdpkg -i amazonmp3.debをたたくも、依存関係でひっかかり……。

ログをみると、どうやらBOOSTの共有ライブラリにカナーリ依存している様子。
インストールがとてもめんどくさそうだと思ってネット上をさまよっていたら、こちらで依存関係パッケージを一括パックしたものを発見。m9(゜д゜)っ

同サイトでリンクがはってあるとおり、ここからパッケージアーカイブを落として
$ tar xf パッケージ〜
したあと、展開したディレクトリにcdして、# dpkg -i *.debを走らせればOK。

我が家ではさらに、# apt-get install libglademm-2.4-1c2aを走らせる必要がありましたが、一個ぐらいなら・・・

こうして依存関係を解決した後、改めて # dpkg -i amazonmp3.debでダウンローダを放り込むことができます。

あとはamazonmp3で起動できます。
(起動前にKメニューから設定、KDEシステム設定内の個人設定で、ブラウザをいつもつかうモノに変えておくとよりベターかも。)

設定ファイル類はホームディレクトリ以下に.amazonmp3/としてディレクトリが掘られる様子なので、設定をリセットしたいときはそこをいじる感じなのかなぁ。
まだ入れたばかりでそのあたりはよくわからないけれども。

使い方は
ブラウザでAmazonいく→MP3(アルバム含む)購入する→ダウンロードパッケージを取得する→AmazonMP3ダウンローダにそのパッケージを読ませる
というステップ。

これで非常に手軽にDRMフリーな楽曲を入手できます。
(光回線だと、12〜13分でアルバム一枚がダウンロードできましたよ。)

洋楽やニッチな音楽がそろっているのが魅力。
(ボカロ楽曲なんかが無料提供されている。個人的には興味ないけど。)
世のLinuxユーザ諸兄。ぜひお試しあれ。

10.30.2010

読書。

オーブントースターとテンピュールの枕、毛布を買いました。
どうも。社会人です。

最近、本の紹介なくない?と思っている方、読者してますが、ブログを書いてないだけです。ゴメンナサイ。
なにせPCが重たくて、ブログをつける気にもならない……。

けれども10月も終わりなので、今月分を一気にアップしてしまおうと立ち上がったのです。

では一冊目。




ブルーバックスの動く深海生物図鑑です。
図鑑と言うには若干情報量が少ないし、付属のDVDはWindows環境でしか動かないしと、個人的には少々物足りなかった一冊です。

深海、特に日本近海の生物が多く紹介されていて、「深海生物好きなんだよね〜」という方にはウケるんじゃないかと思います。
写真も多くがJAMSTECから提供されたもので、深海で生きている姿の写真が見られるのも貴重なポイントだと言えるでしょう。

ただ、やっぱり「動く」というからには環境を選ぶ形にしてほしくなかったなぁと思いました。

二冊目。

こちらもブルーバックス、背信の科学者たちです。
原著は1980年代のアメリカ科学界を鋭く切った一冊だったらしいのですが、今でも対して変わらない現実がそこかしこに転がっているところを見ると、もっと深刻に考える必要があるんじゃないかと思います。

科学教育を行う大学では、こういった科学者としての哲学というか、倫理観の思想というか、そういうのを必修的科目として教えなければ、人類の科学成長の芽は、いずれ枯れてしまうのではないかとすら思えます。

これまで読んできたブルーバックス書籍に比べると内容が高度で、科学界隈のことを多少知らないと、読みすすめるだけでも大変だと思います。
文章の訳が悪いわけではないですが、カッチリしたタイプの本であることは、読む前に頭に入れて読み始めたほうが良いと思います。

ただ、難しいながらも科学に関わる人にはぜひ読んで欲しい一冊だと思いました。


三冊目。

物語 エルサレムの歴史です。
中東問題が出て来ると、避けては通れない都市、エルサレム。
そのエルサレムが、なぜそんな重要拠点になったのか、どんな歴史をたどってきたのかを記した一冊です。
エルサレムが絡んでくると宗教的観点からものを言う人がおおぜい居ますが、筆者は極力そういう観点を避けて議論しようと努めて居るのが印象的でした。(それでも、エルサレムの歴史のために、聖書が避けて通れないというのは皮肉だと思います)

各宗教に属している人からすれば、「え!?」と思える物言いもあるかもしれませんが、極力中立的な立場からエルサレムを議論し、紹介している良書だと思います。

中東の情勢に少しでも興味があるなら、読んでおいて損はないでしょう。
ベースとして世界史の知識が少しでもあれば、何倍も楽しめると思います。

また、漫画や小説のネタとして、持っておくと面白い知識が多数ありますので、そういう「創作者」の人にも読んで欲しい一冊だと思います。

以上、今月は三冊。
いずれも面白い本ばかりでした。
来月も続けて読んでいきます。

そして、早いうちに新しいPCを買いたいです。

10.11.2010

無線ルータ購入


実家では無線環境だったんだけれども、一人暮らしをはじめてからは有線環境でがんばってました。
けれども、やっぱり無線LANが使えると何かと便利だなぁと思って、コンパクトサイズのコイツを購入。



レビューではいろいろ書かれているけれども、一間程度の一人暮らしの家には十分な大きさ&電波の範囲だと思います。
我が家ではターボモードすらOFFにしても、十分な通信速だが出せており、重宝しています。

ランプの点灯モードも選択することが出来て、点灯がうざったい事もなく、いい感じです。
大きさも、タテヨコ共にフルサイズのキーボードのESCキー5つぶんぐらい。
つまり、ESCキー25個分のスペースに、立派な無線ルータがやってくる計算。
どんなに狭い家でも、このスペースが無いってことは無いだろうと思う。

一人暮らしで小さな部屋にフィットする無線LANルータをお探しならば、ぜひ。

北海道に行ってきました

何年かぶりに北海道に行ってきました。
東京に比べると半月ぐらい季節が進んだ感じですが、これでも昔に比べると暖かいそうな。

暖房が入るまではいかないものの、カーペットを敷かないと寒くて座ってられないなんて話も聞きましたが、長袖で丁度いい、当京の夜の陽気がそのまま日中になったような、そんな気候でした。

あいにくの雨でしたが、楽しんでくることができて良かったです。

10.06.2010

日本人ノーベル化学賞受賞キタ━━━(°∀°)━━━!!

昨日の昼飯にカレーを食べ、今日の昼飯にうどんを食べたのに、夕食にカレーうどんをチョイスしました。
どうも。社会人です。

2008年以来となる、日本人ノーベル賞受賞のニュースが飛び込んできました。
化学賞なので、門外漢の私にはとにかくスゲー事しかわかりませんが、プライベートで凹むニュースが続いている中、非常にテンションの上がる、うれしいニュースとなりました。

ただ、やはり年配の先生方というのが気になるところです。
私も含め、若い人がもっと頑張らねばならないと、強く感じました。

10.03.2010

どうにも@TCOMにしてから、ネットが遅いと思ったので改善してみた。

新居に越してから、これまでのプロバイダから@TCOMに乗り換えを行った訳だけれども、乗り換えてからと言うもの、夕方から夜10時ぐらいまでにかけて、やたらとネットワークが遅くなり、時にはタイムアウトしてしまうようなことが時々起きていた。

特に土日がひどくて、はじめは通信障害かと思ってウェブサイトを確認するとかいろいろしていたものの、どうもそうではなく、これが標準の状態らしい。

で、いろいろ調べてみた結果、@TCOMのマニュアルで指定しろと書かれているDNSサーバが、リクエストに応えきれていないのが原因というのが見えてきた。

そこで、これをOpenDNSに変えてやったところ、劇的な改善が見られたので、メモとして残しておく。
回線自体はNTTのVDSLなので、元より低速回線なわけではない。
DNSの応答速度のわるさでネットの体感スピードが遅く感じるなんて、損以外の何物でもないと思う。

プロバイダが@TCOMで、光回線なのに、最初にページが表示されるまで遅いなぁと感じている方は、一度DNSの設定を見直して見るといいと思う。

Linuxからインターネット経由で国勢調査に回答してみた。

国勢調査のはがきには、(当然ながら?)Linuxが動作環境として記されていない。

けれども、はがき下部には、「他の環境でも動くかもしれない」なんて期待させるような文言が書いてある。

というわけで、実際にLinuxから国勢調査への回答を試みてみました。
使ったのは
2.6.35-7.slh.1-aptosid-686。
ブラウザはOpera 10.62とChromium 6.0.472.62 (59676)を試しました。

1. Operaで試してみる。
そんな訳で、まずは我らがOperaで試してみます。
早速調査回答のページへアクセス。
……レイアウトが崩れている。
既に嫌な予感しかしない。

案の定というかなんというか、サーバ証明書が不正だと怒られてしまった。
受け入れるわけにはいかないので拒否する訳だけれども、そうするとOperaではこれ以上回答を続けられない。

という訳で、Opera編終了。

2.Chromium
Operaが使えないとなれば、コイツに頼るほかありません。
Chromeじゃなく、Chromium。

結論から言えば、うまく回答することができました。
回答の送信段階で一回失敗ましたが、ほかは特別詰まることもなく、記事にするほど面白い出来事もなく、無事完了。
Chromiumで行けるので、Chromeでも行けると思います。
調査票とはがきさえあれば、ものの5分ぐらいで回答は終わります。 
(複数人の世帯だともうちょっとかかるかもしれませんが、最初に警告される一人暮らしで10分というのはちょっと大袈裟かなと思いました。)

結論.
LinuxでもChromiumを使えば国勢調査へのインターネット経由での回答が可能。
(たぶん、Firefoxでも行けるでしょう。)

全く回答できなくて、べらぼうめ!チクショー!なんて記事にできるかと思ったら、そうでも無かった(笑)
まだ国勢調査への回答ができていない、都内在住の方は、ご参考までにどうぞ。

9.26.2010

のんびり算数・・・のつもりが。


読書。
といっても、読むというより、やる。
今回読んだのはこれ。



江戸の数学。和算なる書籍。
今日本では、一部の人に和算がブームで、日本古来の数学をやろうなんて形で、いくつか書籍が出てる。
で、今回は他の書籍に比べて、雑学と実際の問題とが混じってておもしろそうだと思って購入に至った。

内容は中学〜高校程度の幾何学の問題が中心で、江戸では他の文明よろしく、日常で実用になる幾何学が研究の主題だったことがうかがえる。
さらにそこから発展して、パズル的な問題も複数あって、一種のヒマ潰し(そう、本書を手にとった私のように)として、和算が親しまれていたこともわかる。

が、意外に難しい。
中学〜高校程度となめてかかるなかれ。
確かに現在学校で教えている、西洋由来のやり方を取れば、すんなり解ける問題も多くある。
けれども、和算的にやろうとすると、たちまち難しくなる。
のんびりと解くつもりが、中にはガッツリ数学しちゃった問題もあった。

私が和算慣れしていない、幾何学が苦手、数学から離れて久しいというのもあるが、和算の発想は面白いながらも、難しく感じた。
けれども、この難しい問題に取り組む事が、なかなか面白い。
この辺は、数学が好きな人なら分かってもらえると思う。

西洋のやり方と江戸のやり方を比較しながら、シンプルなパズル問題に取り組む。
正直に言うと、私はすべてをクリアすることができなかったし、のんびりという訳にもいかなかったが、今後も機会があればちょこちょこ取り組もうと思う。
(特に後半の問題は難しいのが多いと思った。)

不満な点を挙げれば、和算の考え方に付いて突っ込んだ解説が無いのと、西洋数学の記法と和算の記法が混在していて、大変な違和感を感じる点が大きい。
和算的に書くなら和算的に統一すべきだし、それへの解説として西洋的記法を用いるなら、それは和算側とは別記するべきだったと思う。
この辺の気持悪さに嫌悪感が出なければ、雑学+パズルブックとして楽しめるのではないかと思う。

たぶん、半額ぐらいならもっと売れただろうと思う書籍だった。

9.19.2010

封じて終わり・・・じゃない!

http://www.jiji.com/jc/c?g=int_30&k=2010091900053
この記事。

 【ワシントン時事】英石油大手BPは18日、史上最悪の原油流出事故をもたらしたメキシコ湾のマコンド海底油井を完全に封鎖したかどうかを確認するため、圧力試験を実施した。結果は19日に判明する見通し。封鎖が確認されれば、4月20日の原油掘削施設爆発に伴い起きた原油流出事故は終結を迎える。(2010/09/19-14:32)


なんて書いてるけど、どう考えたって原油流出事故は、封じ込めて終わりじゃないハズだ。
流出した原油は、まだ海洋に大きなダメージを与えているし、実質的に、分解されて地球の一部に還るまでには、10年単位の時間が必要だろう事は、当初から専門家に指摘されているとおりだ。

それなのに、どうしてこんな記事が書けてしまうんだろうと疑問に思う。

封じておわりじゃない。ここからスタートなんだという意識でなければ、この手の事故はまた何度でも起こるだろうし、何度でも繰り返すだろう。

マスコミは、真実を伝えるにあたって、それを正しく伝えるための言葉を、もっと選ばなければならないと思う。
封じ込めたから株価の下落は止まる。そんなもんじゃないだろうに。

9.16.2010

はやりのミステリを読む。

先日、地下鉄内のモニタでみかけて気になり購入した、江戸川乱歩賞受賞作品、横関大の再会(再会のタイムカプセル)を読んだ。


とても久しぶりによむミステリで、「ηなのに夢のよう」以来のミステリかもしれない。

久しぶりによむミステリだったけれども、久しぶりに読む、ミステリらしいミステリだったと思う。

これから読む方のためにネタバレしないようにするが、気になった点だけ。
・万引き少年の心のケアは?
・圭介の再婚後の家庭は?
・凶器の拳銃は、結局誰が手入れしていたの?隠し持っていた人物に、そんなスキルがあったの?
あたりが、今ぱっと思いつく、気になったポイントだった。

それから、トリックが若干チープかなと思う。
確実性に欠けるというか、偶然が偶然を呼び……と言うような展開があり、ミステリらしい、奇妙な雰囲気を醸しつつも、読み終えたあとの「腑に落ちた感じ」はそれほど強くなかった。

主要な登場人物4人の心情が、代わる代わる描かれていくさまは、「街」や「428」といった、往年の名作サウンドノベルゲームのような感覚もあって、大変面白かった。
この手の演出手法が好きな方なら、確実に楽しめるだろうと思う。

私は、普段は古典的なミステリや売れた(話題になってしばらくたった)ミステリしか読まないので、つまりはそういう熟成されたミステリ作家の作品とついつい比べてしまう形になるが、面白さという点では、それらに遜色ないと思う。

1600円という、ハードカバーならではの高めの値段設定だが、ページをめくりながら、紙の匂いと共にその世界に入っていく、紙媒体書籍ならではの楽しさを、久しぶりに味わった気がする。

そうそう、最後に一言だけ付け加えておくが、仕事が忙しい方にはおすすめしない。
その意味は、是非とも読んで、ご自身で確かめて欲しいと思う。

9.11.2010

読書。

転居してすぐに読書ポストをするとは。。。

今回読んだのはこれ。



なぜ現代に、エクソシストという、ちょっと考えると中世の遺物とも言える職業の需要が高まっているのか?という話を追った、ノンフィクションものです。

文章はとても読みやすく、グイグイと読みすすめることができました。

話の舞台はイタリアはローマ、またバチカンに集中していて、あまりヨーロッパの文化やキリスト教に馴染みのない人だと、?が浮かぶ場面も多々あるのかなと思いました。(幸い、多少馴染みがあるので、私自身が?になることはありませんでしたが。)

現代のエクソシストがどういった活躍をしているのか?
また、オカルトやスピリチュアルといった現代日本で流行しているブームが、ヨーロッパではどのように捉えられている文化なのか?
さらにはサタニズムとはなんなのかといった話にまで話題は広がっていき、教養書として大変楽しめる一冊だと思いました。

この手の話に興味のある方は、ぜひ。

転居完了。

取り急ぎ、引越し完了、ネット開通までこぎつけたのでお知らせしておきます。

8.31.2010

読書

引越し先が決まり、転居も秒読み段階に入りました。
どうも社会人です。

DistroFreakの更新等、滞っていて大変申しわけないデス。
そんな中でも読書はしているので、ポストしておきます。




今回読んだのは、伝承農法を活かす家庭菜園の科学なる書籍。
内容は「伝承農法」に分類される農法が、科学的にどのような効用があって、どうやれば家庭菜園に応用できるのか?といったものが主体です。

科学とはいえ、難しい数式や理論のたぐいは皆無で、「XXによってこういう報告がなされている」といった、科学的/学術的文献に論拠をおきつつも、それ以上は深入りしない、趣味で農業をやる人たちに受け入れられやすい、非常に丁寧な書き方がなされています。

一般にタブーとされている方法を家庭菜園に応用して収獲を増やそうとか(もちろん、実験的な裏付けを示してくれています)、効果的な野菜の保存方法や採種のやり方など、農業の入門書+αとして、大変役に立つ内容だと思います。
「家庭菜園をはじめてみたけれど、思うようにいかない」とか、「普通のハウツー本よりも、もっと全般的に通用する、ごく基本的な知識がほしい」と思っている方におすすめできます。

ただ、残念ながらプランター菜園派の人に取っては、使える内容がそれほど多くなく、本書の内容を自身で吟味しながら応用する必要があります。

家庭菜園をやる上での標準的な教科書として利用する他、伝承農法の意味や、農業で一般にタブーとされている行為がなぜダメで、どうやれば収獲につながる形にできるのか?といった純粋な知的好奇心を満たしてくれるという点でも、優れた書籍です。

文体はやや教科書的ですが、ガチガチの書籍ではなく、研究者の講演会を聞きに行っているような、優しい語り口の、それでいてしっかりした文章で、だれにでも読みやすいものではないかと思います。

家庭菜園をやっていたり、農業に興味があるならおすすめできる一冊です。

8.21.2010

読書。


忙しいとはいいつつも、読書はしてます。
どうも。社会人です。
今回読んだのはコレ。



ロシア人天才学者、ペレルマンによって解決されたポアンカレ予想に絡んで世界の注目を集めている、クレイ数学研究所の出した、懸賞金の付いている数学の7大問題(現在は6大問題)――通称ミレニアム賞問題を取り上げた書籍です。

Amazonではそれなりに評価が高いようですが、あまりにも説明がヘタクソ過ぎると思います。
「高校生に理解できる」がブルーバックスサイドの要求であって、それ故に数学的厳密さに欠ける所が……などといい訳をしているようですが、この説明のヘタクソさは、それ以前の問題です。

全ての章に共通して言えるのが、カッコによる補足の多さです。
それが話をあっちへ脱線させ、こっちへ脱線させ、読んでいる人の頭のなかを引っ掻き回していきます。
かといって、カッコを飛ばして読んでみると、今度はあまりにも薄っぺらな中身で、概要すら掴むことができません。

本来ならば、このカッコの中の情報と、外側の情報とをうまく共存させるのが説明ってモンだと思います。
それが、この書籍ではまったくうまくいっていません。

さらに感じたのが、筆者自身、問題のやそこで使われている数学的概念の意味を理解していないんじゃないか?という疑問です。
例えばポアンカレ予想の項では、ポアンカレ予想が何を言いたいのかの解説については、まるでどこかの参考書を棒読しているような内容で、これでは到底高校生は理解できないでしょうし、もし筆者自身がよく理解しているならば、こんな説明の仕方はしなかったでしょう。(この分野の人ならば、様々な映像資料であるような、もっとうまい例え方をしているでしょう。)

4次元以上のポアンカレ予想に付いての証明も、延々と「こうなります」という事実を並べているだけで、なぜそうなのか?という本質に付いては解説していない点が気になりました。(もっとも、3次元のポアンカレ予想が解決されていない時の話であるから、なぜそうなのか?を解説するのは、非常に骨の折れる仕事だろうとは思う。)

全体的にこんな調子のうえ、物理学の要素が入ってくるヤン=ミルズ理論の話や、ナビエ・ストークス方程式の話などは、その問題の全容をイメージすることができないくらいでした。
(先ごろ読んだ南部博士/小林博士それぞれによる書籍では、難しいながらもゲージ場の様子をイメージできたが、この書籍では何を言っているのかちんぷんかんぷんだった。ナビエ・ストークスについては、大学で長い事触れてきた方程式であるのに、本書の解説からは式の言いたいこと、ミレニアム賞が解決することによって与えられる意味が想像できないほどであった。)

もし筆者が本当はこれらの問題をちゃんと理解しているならば、7大問題の解説のために、この程度のページ数しか与えなかったブルーバックス側の問題でしょう。

本当はもっと疑うべきでした。
なにしろ、7大問題を扱っている(しかも、高校生程度の数学力でわかるように解説したと豪語している)にも係わらず、200ページもない書籍なのです。
これは、単純計算で、ひとつの問題に付いて28ページも無いという事です。

世界の数学者がよってたかって理解しようとしている問題の解説であるにも係わらず、30ページに満たない量の文章で私家解説されていないのです。

これは、もとよりこれらの問題についてある程度知っているなどといった前提知識が無ければ、まず理解することは不可能な文章量でしょう。
(加えて、最初に書いたカッコによる思考の右往左往があるわけですから、理解は更に困難になります。)

更に恐ろしいことに、この少ない解説ページの一部を、本題とは関係のないところに使っている場所が散見されます。
例えば、量子コンピュータを使ってP=NP問題の解決が図られていると一言欠けば済むところを、量子コンピュータを使うとこんなにすごい事が云々……と書いている当たりに、この筆者か元より解説するつもりなどなく、ただ知識をひけらかしたいだけなんじゃないかと疑ってしまった場面もありました。

と、こんな具合に少なくとも私の肌にはまったく合わなかった書籍ですが。
Amazonではそれなりに高い評価を得ているようなので、興味があれば読んでみると良いでしょう。
まがりなりにも、いい本をたくさん出しているブルーバックスによる書籍ですから。

8.18.2010

読書

ジーワジーワとけたたましいセミの声が響く季節もそろそろ終りを迎えそうな時節です。
いかがお過ごしですか?どうも。社会人です。

最近本を読めていないなぁと想いつつ、ちょっと興味のあった一冊を読破しました。
読んだのはこちら。




少し前にTHE COVEというイルカの捕殺シーンばかりを強調した映画が公開され、アカデミー賞でもそれなりの評価を得るという事態から、国内でも捕鯨への関心が強まっていると思います。

かねてより書いている通り、私は海好き、海洋生物好きなので、ぜひCOVEも見たいとは思っているのですが、そのまえに国内における捕鯨文化とはどのようなものかを押さえておこうと思い、本書を手に取りました。

本書で扱っているのは、鯨で有名な町、太地の捕鯨活動で、タイトルに出て来るイルカは、鯨類一般を含めたイルカの事です。
太地で捕られる主な鯨類が、ゴンドウと呼ばれる鯨の一種であるため、水族館で見るイルカをイメージしながら本書を読むと、違和感を感じるのかもしれません。

内容は太地での捕鯨体験からスタートして、捕鯨の流れ、捕鯨の歴史、国際的批判への反論、捕鯨に対する筆者の持論などが書かれています。
文章はよく整理されていて、トピックごとに細かくわかれており、電車に乗っている間などのこまぎれの時間でも、効率的に読みすすめることができました。

ただし、文章そのものはあまり上手ではなく、何箇所か読みにくさを感じる部分もありましたので、文章の書き方が好きでない、馴染めない方に取ってみれば、そう言ったところが読みすすめる上でのつまずきになるかもしれません。

さて、内容に対しての感想ですが、捕鯨という文化が日本にあり、捕鯨文化を守るために、今しなければならないのは、南極海の調査捕鯨を継続することではなく、日本近海で行われる沿岸捕鯨文化を守るための活動ではないのか?という意見には、私も賛成です。

また、THE COVEが捕鯨という活動のごく一部、捕殺シーンだけを執拗に集めた映画であり、それは捕鯨活動を世界に伝えることにはならないというメッセージも読み取れました。
筆者が伝えたいのは日本の捕鯨活動全般であって、一部分だけがクローズアップされた、話の種として使われ、捨てられてしまうような安っぽいものではないという気概も感じられました。

ただ、科学者の追い込み漁体験と、科学者であることを書籍のサブタイトルに押し出しているにも係わらず、科学的根拠がある記述は、おそらく一行もありませんでした。(科学っぽい事が根拠になっていると思われる所は何箇所かありましたが、それでも内容に占める割合はごく僅かです。)

特に後半は感情的な文章が散見され、ハクジラ等に多く含まれている水銀の問題や(まるで症状が出ていないから問題ないとでも言いたげな表現には、科学者としての視点が欠けていると思われました)、水族館で飼育されているイルカ類の問題、南極海の調査捕鯨に対する意見など、調べが足りないとか、根拠のない予測(文中で、予測×予測はアテにならないと、ご自身で書いているにも係わらず!)が何箇所も見られたのは残念です。

ただ、捕鯨活動というのがどういう形で行われ、日本にある捕鯨文化がどのようなものか、その概略を知るには十分な内容であろうと思います。
途中に挟まれる、筆者の専門である鯨類の行動学に関したコラムも面白く、雑学として読んでも面白い内容でした。

別にイルカをどうやって喰うと美味いか?を説いた指南書ではなく、捕鯨問題全般を手広く扱った意欲的な書籍であると思います。
捕鯨問題に関心のある方には、ぜひオススメしたいです。

8.16.2010

借りぐらしのアリエッティ、観てきました。


話題の映画、借りぐらしのアリエッティ、観てきました。

割引チケットを使って1000円で観たのですが、定価で観なくて良かったというのが率直な感想です。

以下、ネタバレ含む感想なので、それでも良い方だけどうぞ。






いくらか思うところはあるのですが、今回の映画は、はじめの着想と思われる「借り」と「狩り」をかけたまではよかったものの、その後の発想が続かなくて、すっかり破綻してしまった駄作であるように見えます。

破綻は所どころに見ることができ、中でも一番気になったのは尺度です。
アリエッティは小人という設定で、ラストシーンやその他のおおきさ比較ができそうなもののサイズから、16センチメートル程度の身長を想定しているのではないかと思います。

けれども、その割に「借り」に行く時の足場として使っていた釘や鋲、髪の毛を束ねるのに使っていた洗濯バサミ、ローリエやシソの葉っぱといった周辺オブジェクトとの大きさの尺度が、場面場面によってちがっているのです。

これによって、アリエッティの身長を一定と見れば周辺オブジェクトの大きさがおかしく見え、逆に周辺オブジェクトのサイズが正しいとすれば、場面によって身長を含む、体の大きさがコロコロ変わる、変なキャラクターになり下がっています。

これは、物語の世界観を適当に壊していて、観ていてなんとも形容しがたい、気持悪さを感じました。

次の破綻が、世界の狭さです。
物語は基本的に、床下、少年の部屋、やしきの台所、庭の4箇所で展開されます。
2時間ほどある物語の舞台が、たった4ヶ所です。

しかもそれぞれの舞台が変化に富んでいるわけでもなく、なんて狭い物語なんだろうと思ってしまいました。
アリエッティ達が小人だというのはよく理解できますが、だからといってなんの変化もない、狭い世界を設定する必要は無かったでしょう。
(このあたりは、以前にトイ・ストーリー3を見て、舞台の数は少なくとも、変化に富む様々なシーンを体験したことに起因する感想かもしれませんが。)

三つめの破綻が、物語の意外性の無さです。
物語は一辺倒で、抑揚もなく、感動も、ハラハラも、ドキドキも、何もない、ただの動画のたれながしになっていました。
セリフもそれほど多くなく、はじめは「動画で魅せる演出」なのかとも思いましたが、結局物語が終わるまで、魅せられるシーンはひとつもありませんでした。

ストーリーはすべて「小人が人間に見つかって、引っ越す。」という一言に収まってしまうほどチープで、これでお金儲けをしようとしているのか?と疑いたくなってしまいますし、作品を作っている面々は、知的職人として、本当にこれでお金を取ることに、なんのためらいも無いのだろうか?と感じました。

唯一よかったのは絵での自然界の描写ですが、これはイメージボードなどで楽しめます。
そんなものを楽しませるなら、別にアニメ映画である必要はないです。

トイ・ストーリー3が、定価以上の価値があると思った反面、こちらの日本映画は割引で見ても高いと思わせる作品でした。
これから観ようと思っている方は、なんとなくそんなトコロを注視して見ると、僕の感じたことがわかるかもしれないです。

8.14.2010

やる気おこらなすぎ。

夏季休業中の社会人です。どうも。
引越しに備えて自室の荷物を整理しているんですが、なかなか片付きません。
暑いし。汗はダラダラでるし( ̄д ̄)

そんな訳でネットに逃避しているわけですが、KDE4.5リリースなんていう嫌なニュースを目にしちゃいました。
使っているディストリビューションがSiduxで、デスクトップはKDEで固めているので、しばらくはいつSidにKDE4.5が落ちてくるか、ビクビク怯えながら過ごす日々が続きそうです。(反面、とても楽しみではあります)

それから、引越しに絡んで、DistroFreak含めてしばらく週一更新すら怪しい感じになるやもしれません。
一応お知らせだけしておきます。

久しぶりに見る夢。

夏季休業満喫中の社会人です。

ここ最近は記憶に残る夢なんてのは見なかったんですが、今朝方二度寝中に、とても懐かしい面々が登場する夢を見ました。
社会人になって半年がたとうとしていますが、こうしてたまに、古い知人たちのことを思い返すチャンスがあるのはいいことだなぁと。
そう感じました。

8.11.2010

Siduxで、起動時にIP-CONFIGに失敗するために、起動時間がやたら伸びる時の対処。


先日から、どうもSiduxの調子が悪く、起動時にペンギンが表示され、Loading, please wait...となった後、

IP-CONFIG: eth0 hardware address 00:1e-68:62:e6:4f mtu 1500 DHCP RARP
IP-CONFIG: no response after 2 secs - giving up

ってな具合になってしまい、そのままリトライを数度くり返して、あげくの果てには


IP-CONFIG: no response after 64  secs - giving up

なんて状態に陥り、この為に、これまでならすぐさま立ち上がるSiduxの起動に、かなりの時間を要してしまう問題に悩まされていました。

で、せっかく夏季休業に入ったので、ちょっとこの問題の解決にあたったので、今後のためにメモしておきます。

結論からいえば、nbd-clientをpurgeして、initramfsを再構築してやることで解決しました。
ステップとしては



su -
apt-get remove --purge nbd-client
update-initramfs -d -k 2.6.34-0.slh.11-sidux-686
update-initramfs -c -k 2.6.34-0.slh.11-sidux-686


ってな具合です。
※ update-initramfsに与えるイメージ名は、各自の環境に合わせて調整するべき。(例は32bit環境向、2.6.34-0カーネル向けのもの)

とりあえずこれで、IP-CONFIG云々の処理をすっ飛ばせるようになるので、問題は起こらなくなります。


夏季休業

短いながら、夏休みに入りました。
あれこれやりたいと考えているものの、考えるだけで終わりそうな勢いです。
事実、今日一日、のんびり過ごしてしまいました。

それでも明日からは、やらなければいけないこと、やりたいことを中心に、アクティブな夏休みを過ごしたいと思います。

8.08.2010

古い知り合いに出会った、そんな感覚。

今日、書店をブラついていたら、こんな書籍を発見しました。




注目したいのは内容でも、価格でもなく、著者。
この書籍の著者、るびきち氏です。
正直なところ、この著者名を書店で発見した時、「まだ活動していたんだ!」という感動にも似た喜びを感じました。

なぜるびきち氏にこんな驚きを覚えるかと言うと、(書籍を通じてではありますが)るびきち氏が、記憶にある中では、私の出会った最初のGEEKな人だったからに他なりません。

最初の出会いは、まだ真面目にRubyを勉強していた頃、近所の図書館で出会った一冊。


Rubyを256倍使うための本〜魔道編〜でした。
内容はRubyのドキュメント書き標準ツールである、RDについて記した書籍ですが、「大学の講義までRDでノート取っちゃう変態」として、るびきち氏は私の記憶に強く残りました。

その後、しばらくしてその名前を聞かなくなり、ネット上でもあまり見かけなくなったなぁと思っていた矢先、まさかEmacs界隈で出会うことになろうとは……。

ざっと立ち読みした限りでは、まだEmacs界隈、Ruby界隈で活動されているようなので、機会があればリアルなるびきちさんに会ってみたいなと、ファンの一人として思うのでした。

ちなみに、今は懐が寂しいため、書籍は購入していません。スイマセン。

8.05.2010

読書

最近のライトノベル盗作問題から、小説の世界に興味を持ったので、小説家という人がどういう素養の上に成り立つ人七日を知るために、こんな本を読んでみました。

 

小説作法ABCなる書籍ですが、あとがき曰く、ある大学の文学の講義を元に書き起された書籍なんだそうです。
読んでみると、私が思っていたより本格志向の小説、文学と呼ぶべきものに傾いていて、ライトノベル作家の心のあり様とか、作品に対する発想とか、そういう所は読み取ることができませんでした。

代りに、本格小説の端っこを垣間見た感じです。
小説をかきたいと思っている方には、それなりにおすすめできるでしょう。

内容は、筆者の出身からか、ロシア文学やその思想に準ずるものに偏っている感じはしますが、それでも発想の仕方や書くときに気をつけるべき事柄、プロの作家とはなにか?といった哲学的な話、どういったトレーニングを積むべきなのかという実践的な話と、とにかく幅広く扱っています。

本当にこの中に書かれていることができるとしたら、小説としても、十分読むに耐えるものが書けるのだろうなと思わせると共に、文学作法あるいは小説の書き方とでも言いましょうか、言葉で伝承するのが大変難しい分野の事柄であるのに、順序建てて、よく整理された書き方をしていて、このような世界にも或る種の教科書的発想、体系的やり方というのが存在するのだということをよく理解することができました。

それと同時に、何かお話を書きたくなってしまう書籍でもあります。
ブログで小説を書いてみようとか、小説家を目指しているなんていう人はもちろんのこと、人に説明する文章を書かなければいけない人たちにもぜひ読んでほしいです。

というのも、書籍の中で説明と描写の違いに付いて扱った、あまり類のない書籍だからです。
小説では、説明と同時に描写が求められる旨が書かれていて、両者は対極にあるものだと解説されています。
加えて、どのようなものが描写で、どのような物が説明であるかも言及しています。
これを逆手に取れば、描写をすっかり避けて、十分な説明を行うドキュメントを記述する、そんな術を教えてくれる教科書として活用できることでしょう。

引用されている文学や登場する言葉には難しい感じが頻出したり、読み返してもよく意味の理解できないものがありましたが、日頃から小説に慣れ親しんでいる人ならば、難なく読めるのかもしれません。
文体に統一感が無いのは、講義を書き起こして加筆修正したものだからだとは思いますが、ソコにはもう少し気をつかって欲しかったと思います。

中学生にはちょっと難しい内容だと思いますが、高校2年生以上の小説家を志す人にとっては、一種の教科書として活用できる良書だと思います。

当初の目的とは違ってしまいましたが、文学という、これまでほとんど触れたことのない分野の知識を得ることができたので、大変満足しています。

8.03.2010

戦国バサラ3


海に行きたいなぁと思いながら、特に予定を立てているわけでもない社会人です。こんばんわ。 タイトルの通り、なんとなくゲットして遊んでます。 戦国バサラ3 (Wii版)

Wiiならではのアクションはあまりなく、操作性としてもイマイチで、結局クラシックコントローラ(Proじゃない方)をつないで遊んでいますが、それなりに楽しめています。

ステージによらず、(ムービーを省けば)だいたい20分ぐらいで終わってくれるバランスがよく、1日1ステージずつなどという進め方ができるのが、個人的にはGoodです。

グラフィックもプレステ2などでリリースされていた前作に比べれば綺麗で、操作に対する反応も悪くなく、それほどストレスなく遊べる感じはあります。

ただ、何が原因かはわかりませんが、前作に比べて爽快感に欠ける感じがするのも事実です。
個人的な意見を言わせてもらえば、マイナーな武将も含めて、敵武将がかなり拡充されている点に好感が持てました。

やはり、自分の好きな武将が戦国バサラならではの婆娑羅者として登場すると、ワクワクする感じがありますね。
PS3版がどうかは知りませんが、Wii版はそれなりにおすすめできると思います。

時間はないけどゲームしたいという方は、一度遊んでみると良いと思います。
(キャラゲーな感じが出てきているゲームなので、ストーリーや登場キャラクター、声優については賛否分かれるところだと思います。でも、ブッ飛ばしアクションとして純粋に楽しめば、いい感じのゲームに仕上がっていると思います。)

8.01.2010

8がつ。

8月になりました。
新しいKindleが日本語対応するという噂を聞き、俄然欲しくなった僕です。

部屋を片付けよう片付けようとおもいつつ、学研の大人の科学、和時計を買ってしまいました。



ゼンマイ式の機械時計で、まだ時刻の仕組みとかを完全に理解していないので使いこなせていませんが、コチコチという音が大変心地良い一台です。

Japaninoとも連携できるようで、いろいろ遊べそうな予感がしてます。

とにかく物が増えてきたので、八月初日は、部屋の片付けに当てようと思った夜でした。

7.31.2010

印刷に一苦労。

こんばんわ。社会人です。

書類の印刷なんてめったにしないもんだから、一昨日、急遽印刷したい書類が出てきたときに、大変困りました。
なにせ、CUPSすらインストールされていなかったんですから。

んで、結局一昨日は印刷をあきらめたんです。
というのも、CUPSをいれてもそのままじゃ印刷がかからないし、インクはすっかり乾いている様子な上、調べてみるとサポートも終了している古いプリンタだという事がわかり、すっかりヤル気が失せたからです。

けれども、それだけで諦めるような人間じゃありません。
押入れから、4月まで家族共用パソコンとなっていた、大学でレンタルしていたパソコンにつないで使っていたプリンターを出してきました。
その名もCanon BJ S330。

天下のCanonなら、つなぐだけですぐ使えるだろうと思ったんですけど、現実はそんなに甘くなかったです。
まずはじめに、CUPSにはBJ S330向けのドライバは存在しません。
互換ドライバとしてBJ300のものが使えるようですが、使ってみるとわかるとおり、まともな印刷はできません。
特に黒インクの印刷具合がひどく、カスカスですし、テストページより複雑なドキュメントは印刷できないと思ったほうが良いでしょう。

そんな様子に、はじめは新しくプリンタを買おうと思いました。
会社帰りに立ち寄ったヨドバシカメラで、コニカミノルタのカラーレーザープリンタが5万円を切る価格で買えるのを見つけて、買うかどうか、スゴク悩んだぐらいです。
(余談ですが、その時近くに店員さんが居なかったこと、今月の出費がヤバイことを自覚していた事がブレーキになりました。店員さんに勧められていたらアウトだった。)

もっとも、いずれカラーレーザーは購入したいと思っていますが、今はそんな余裕はありません。
そこで、Google先生にお伺いを立てたところ、Linux(特に僕の使っているSiduxおよびDebian GNU/LinuxやUbuntu、およびFedoraやCentOS等)では、いくつかのパッケージを変換、インストールするだけで使えることがわかりました。

具体的にはこちらの方法に従った訳ですが、要点をまとめると
・ppdファイル、cupsファイルのRPMパッケージをrpm.pbone.netから調達
・BJS300向けのフィルタファイルを、キヤノンのウェブサイトから調達
・alienを使って、rpmをdebに変換
・それらをインストール
・bjs300のフィルタプログラムが必要としているライブラリを追加して、適当にシンボリックリンクを貼ってやる
・CUPS(localhost:631)にアクセスして、プリンタを追加。PPDファイルには、先程インストールしたファイルを指定する
という手順で事を進めてやると、無事に印刷できるようになります。

ただ、印刷してみるとわかりますが、プリンタのオプションはデフォルトのままではダメで、Media TypeをHigh Resolution Paperにしてやる必要があります。
これをやらないと、我が家の環境では黒の印刷において、等間隔に印刷できない部分が出てしまいました。

こんな古いプリンタを未だにLinuxシステム上で使いたい人が居るのかは不明だけれども、とりあえずメモとして残しておきます。

7.26.2010

読書

映画の待ち時間に購入した軽読書的読み物です。

読んだのはこちら。




少年ロバートが、「数の悪魔」を自称するエキセントリックな老人に夢で出会い、数学のおもしろさに触れるというストーリーの、絵本とも小説ともつかない、”おはなし”調で書かれた書籍です。

解説されているのはフィボナッチ数や素数、パスカルの3角形、無理数、連分数などなど、面白い性質を持った数ばかりです。
これらの「数」に馴染みのない人は、面白く読めると思います。

また、子供を寝かしつけるときに読みきかせてやって、親子で数のパズルをしながら眠りにつく用な用途にもぴったりでしょう。

ただし、数に詳しい人からみれば、得るものが何もないとか、おもしろみのない本に見えてしまうことも事実です。
なぜなら、どうして数はその性質を持つのか?には踏み込んでおらず、数のもつ表面的なおもしろさだけを取り上げた書籍だからです。

それでも、小学校中学年程度〜の、算数が嫌いになり始める年頃の子供が、もう一度算数を好きになるきっかけの書籍としては、良い線行ってると思います。
(ただ、ルビの振り方が中途半端で、子供だけで読ませた時に、つまずくことなく最後まで読めるかは疑問です。
やはり、親子で楽しんでほしい一冊です)

難点は数学的な用語を避けて、独自の言い回しをしていることで、独自の言い回しと数学的発想が結びついたあと、数学的な用語にそれが置き換わった段階で混乱するんじゃないかと思える点です。
この辺は、読みきかせてやる親が、うまく誘導してやる必要があるでしょう。

訳の程度は良いとは言い切れないものです。
訳書が嫌いな方は注意しましょう。よくある翻訳物とも言うべき、典型的な訳し方をしている書籍だと思いますので。

私の買ったもので、既に26刷の書籍で、そこからもよく売れていることがわかると思いますが、ハードカバーからソフトカバー(普及版)になる段階でも間違いは直されていない様で、文章の間違い(たぶん、原作にはないだろう間違い)を見つけることができました。
そういう間違いをさがしながら数の道を歩いてみるのもいいのかもしれません。

新書で買うには、個人的にはちょっと高い金額だと思います。
私個人は、この内容なら1000円ぐらいが限度かなと。

興味のある方は、立ち読みしてみてから決めても良いと思います。

7.25.2010

あのころの子供たちへ。

トイ・ストーリー3観てきました。

結論から言えば、期待以上の非常に良い映画でした。
トイ・ストーリー1および2の公開当時子供だった人たちにこそ観てほしい、そんな映画に仕上がっています。

ストーリーも大枠がハリウッド的な演出で、アメリカ映画が嫌いだというのでない限り、非常に楽しめると思います。

また、3Dでの公開となっていますが、やはり最近の流行どおり、奥行きのある3D空間を楽しいでほしいです。
飛び出てくる方にばかり気が向くと、全然3Dじゃないとか、そんな感想がでてくるかとおもいますが、奥行きの3次元感こそ、本作の楽しみの一つであると言えるのではないでしょうか。

ストーリーの詳細に触れることはやめて、とにかく面白いから行ってみろ。とだけ書いておきます。
できれば、友達や仲間、大事な人を誘って、観た後の感情を分かちあうことをおすすめします。

7.24.2010

コニカミノルタのクリック募金が終了した様子。

一日一クリックで回っていたんですが、dff.jpに広告を出さなくなったり、出さなくなった途端、クリック数がひと桁減ったりしていたコニカミノルタのクリック募金ですが、とうとう終了になったようです。

280万円を超える募金を行えた感謝の旨が記載されていますが、同時にクリック募金を終了させるという判断をした、経営のきびしさが滲み出ているようにも思えました。

日本でも、もっと寄付文化が根付くといいね。




それから、若干ブログのデザインを変えてみました。
見にくかったら元に戻しますが、しばらくはこれで行こうと思います。

7.20.2010

つい。買っちゃいました。

節約しようと思っていた矢先の出来事。
というか、そう思うならヨドバシカメラなんか寄るんじゃないと、つき先程の自分を戒めたい気分です。

……シールズモデルズから発売されている1/700宗谷を買ってしまいました。
以前に秋葉原ヨドバシで見かけて依頼、どこで探しても見当たらなかったキットです。
そりゃ、買っちゃうわな。

orz。
反省して、今月はこれ以上の出費を抑えようと思います。

7.19.2010

連休の終わりに。

連休も最後なので、ナンジャタウンでジェラートとチョコレートケーキを食べてきました。
若干暑さにヤラれ気味だったので、良いリフレッシュになりましたヨ。

ついでに、気になっていた書籍を調達。
これまでに比べて、ちょっと出費が多い月な気がする・・・・・・。
感覚がおかしくなる前に、ある程度セーブしなければいけない。

そうそう、UTUMI氏によるMozcの私家製辞書、公開が再開されているようですね。
もっとも、私の手元のMozcはSidの物に切り替わってしまっているため、少しだけ辞書を加工して外部辞書としていつかっています。
そのため、UTUMI氏の辞書にせっかく情報がある、単語の出現頻度(重み)のパラメータが無意味になってしまっているのが残念。

早く本家の辞書が十分なくらいに充実してくれることを願います。

7.18.2010

あっちぃ〜

暑いですね。実に暑いです。
溶けてしまいそうです。
こういう日は海やらプールに行きたいですね。

そんなワケで、この夏やりたいことのリスト
・トイストーリー3観に行く
・引越し
・海かプールに行く
・ダイビングライセンス取る

そうそう、ふらっと基本情報でも受けようと画策中です。
ちょこちょこお勉強のメモも上げていくので、詳しい方、いろいろご指導ください。

あと、各種アフィリエイトの売上がそれなりにたまってきて、まもなく支払いになりそうです。
そうなったら適当に色をつけてどこかのOSSプロジェクトにでも寄付しようと思ってます。

資金に困ってそうなのはOpenBSDというイメージが強いんですが、どこに寄付するのが良いやら・・・。
PayPal経由で寄付できる、「ここに寄付を!」なプロジェクトがあったら紹介してください。
雀の涙ほどの寄付ですが、実施した暁にはここにも報告しますので。

7.16.2010

sidにMozcが降りてきた。

昨晩アップデートをかけたときのこと。
どうやらsidにMozcが降りてきたようです。
トイストーリー3の公開記念かな?(笑)

ともあれ、これで自分自身の手で保守する必要がなくなり、寂しくもあり、手軽さが増えて嬉しくもありといったところです。
ただ、リビジョン30あたりから変換効率が落ちている部分も見受けられたりして、若干迷走しているような気もするので、のんびり気長にやってほしいですね。

7.10.2010

大哺乳類展に行ってきました

覚えてはいたものの、明治大学での講演には行ってきませんでした。

なぜかと言えば、楽しみにしていた、国立科学博物館による企画展「大哺乳類展〜海のなかまたち〜」が今日からスタートだったことに、昨晩気づいたからです。

10時前に家を出て、そこからたっぷり14時まで、海のなかまたちを満喫してきました。

展示の主軸はクジラやイルカといった鯨偶蹄目でしたが、海のなかまという事でブースひとつながら、鰭脚類やカイギュウ類も参加していてボリュームがありました。

クジラやイルカのに関する主たる展示は、その多くが骨格標本で、陸のなかまたちのときのように、剥製が山ほど並んでいる様子を想像していくと、それほど楽しめないかもしれません。

それでも、会場内を貫くように展示されているシロナガスクジラの骨格や、鯨偶蹄目の祖先にあたる哺乳類からの進化の過程、サメや恐竜、そのた陸生動物などとの比較など、内容は非常に濃いものでした。

展示後半は生物多様性年ということもあって、絶滅した(あるいは絶滅しそうな)海のなかまたちの話が主軸になっていました。
このブースでは、子供たちは退屈そうにしていましたが、非常に考えさせられる内容で、できることから少しずつ初めて行かなければならない気持ちを強くもちました。
(例えば、今でも漏れ続けているメキシコ湾の石油によって、どれほどの海のなかまが影響を受けるか考えてみると、これほどまでに非道な人間の行いに、背筋が凍る思いがします。)

願わくばこの企画展が契機となって、世界トップクラスの海洋資源をもつ海洋資源大国として、日本が海のリーダーとして活躍できれば、海好きとして大変うれしいと思いました。

余談ですが、企画展を見て、私の興味はやはり海洋生物ではなく、海洋物理なんだなぁと痛感しました。
それにしても、マッコウクジラVS大王イカの映像資料や、骨まで丸呑みにしている様子がよくわかる、シャチの胃の内容物の展示など、勉強になるものが多かったです。

音声案内を500円で貸出していて、そこでは「飛び出せ科学くんのMC二人」と「飛び出せ科学くんのあのアナウンサー」が解説として加わっていますが、あまり役には立ちませんでした。
基本的には展示会場内のパネルに書かれていることを読み上げるのとクイズ程度で、補足情報はそれほど多くなかったからです。これで500円は、ちょっと取りすぎでしょう。

お土産物を買うか迷いましたが、今回は手ぶらで帰ってきました。
8月中旬頃までやっていると思いますので、今年の夏、海に出かけようと思っている人たちは、先にこちらを見て、今海に住んでいる仲間たちが直面している現状を心に留めてから遊びに行って欲しいです。

決して海に生きる動物たちじゃないのです。
海の仲間たちなのです。

7.07.2010

読書


私は普段、あまり漫画を読みません。
別に漫画が嫌いなわけじゃなくて、読み始めると時間を忘れて読みふけってしまうので自重しているのです。

そんなわけで、あまり漫画業界のこと、ことさら作家名などを知らない私ですが、こんな私でも名前を知っていて、作品もいくつか読んだことのある漫画家に、手塚治虫がいます。

世間では天才漫画家、漫画家の神様などと呼ばれる同氏。
興味はもっていたものの、これまで詳しく彼のことを書いた、伝記的書籍に出会うことがありませんでした。

そんな中、古本屋(先日の古本でいい本に出会ってから、月に1回ぐらいは古本屋に行くようにしています)で見つけてゲットしたのが、手塚治虫をタイトルにした、ズバリとも思えた本でした。




1990年と古い本で、現代から見ればずっと手塚治虫が生きた時代に近い人が書いた書籍であって、しかも作者自身、手塚治虫のファンだというので、手塚治虫の人生が記録された書籍だと思って買ったのですが、これが大はずれでした。

何がひどいかと言えば、全編を通して「筆者の思い描く手塚治虫像」を読者に強要するのです。
たいした裏付け資料も出さず(裏付け資料が出ているところではあまり強く主張をせず)、手塚治虫はこうでなければいけない、手塚治虫はこう思っていたなどと、筆者が重っていることを、さも手塚治虫自身の意見であるかのように述べている節が随所に見受けられました。

挙句、手塚治虫の心理を分析するような口調で論じ、「どうだい?僕はこんなに手塚治虫のことを理解しているんだぜ」とでも言いたげで、読んでいて気持ちのいい文章ではありませんでした。

手塚治虫の人生に付いても、生まれなど、冒頭こそ文章で語っていたものの、徐々に年表のような簡略化されたものと、それに付随する短い解説文の中でだけ述べられるようになり、終始それと混在させる形で「筆者の思い描く手塚治虫像」を、さも手塚治虫そのものであるかのように書いた文章が目立ちました。

手塚治虫の人生に付いて、その概略を掴むにはいいかもしれませんが、「この筆者の語っている手塚イズムこそ、手塚治虫作品の根底に流れる思想である」とは思わない方が良いでしょう。

真面目に手塚治虫のことを知りたいなら、読むべきでない書籍だと思います。

7.06.2010

ふと思ったこと。

書店で買ったネイビーヤードが、思った以上の価格でびっくりしました。

さて、そんな今日に思ったこと。

・ Google Docsにアイディアノートというか、マインドマップエディタ的なものが追加されるとうれしいなぁ。
Office系アプリとしても使い道があるだろうし、何より共有できることがすごい強みになると思う。
っていうか、そういうサービス書いてみようかしらん。

引越しに必要なものやら何やら(何を持って行って、何を捨てていくか?)を考えていてそう思いました。
ワープロやプレゼンソフト、表計算ソフト以上の、より抽象的な表現手段を用いたいということでござんす。

7.05.2010

読書

情報系の読み物が続いたので、ちょっと毛色を変えて、英語に関連した書籍を読んでみました。

読んだのはこちら。



タイトルにあるTOEICとTOEFLは、確かに本文中、随所でその試験内容の詳細に触れた議論や、試験問題の例などが出てきますが、書籍全体を通して「英語系検定試験」の代表として挙がっているだけで、なにもこの二つの検定だけの話をしている書籍ではありません。

内容はシンプルで、TOEICやTOEFL、およびそれに類する英語系の検定試験についてざっと解説をした後、日本人の英語力の弱点や、英語教育のあり方、アジア諸国をはじめとした、英語を母語としない外国との比較によって、なぜ日本人のTOEFLスコアが低いのか?なぜ日本人は英語が苦手なのか?を詳細に議論しています。

様々な参考資料に支えられていることもあってか、内容がしっかりしていて、それでいて文章の論理構造が明快なので、面白いエッセイを読んでいるような気分になりました。

「道具としての英語」ではあまり意味がないという結論も、なかなか説得力があります。
調査や比較の際に出される数字、およびその手法に付いては若干疑問符が残るところもあるものの、一貫して「英語系検定試験を受けるのが当たり前」の世の中への警告とも言うべき事柄が語られていて、大変興味深かったです。

2002年刊行の書籍ですが、それから10年近く立つ現在でも内容は色あせておらず、当時と大きく変わりない、現在の状況に危機感すら覚えました。

英語力を上げたい!と思っている方はもちろんのこと、各種検定の内容や実態を知りたいとか、専門家は本当に役立つ英語がどんなものだと考えているのかに興味のある方は、一読する価値があるでしょう。

ボリュームも小さく、よくまとまっているので、ちょっとした空き時間に読むのもおすすめです。

7.04.2010

はじめての電子工作


模型用塗料を買いにヨドバシカメラに行ってきたんですが、模型コーナーでおもしろそうな電子工作キットを発見したので、衝動買いしてしまいました。

買ったのはこちら。



Let's ピアノなる電子ピアノのおもちゃを作れるキットです。
せっかくハンダ付けの手法をきちんと教わったので、ハンダ付けが楽しめて、出来上がった後も飾って楽しいキットがいいなぁと思っていたところだったので、すっと手が伸びました。

価格はヨドバシ特価でも3000円とちょっと高めでしたが、高級な模型キットをひとつ買ったと思えばこんなものかと考え、購入に踏み切りました。

家にかえって早速開封。
同梱されている部材のリストや上手なハンダ付けのための解説本もはいっていて、私のような入門者に向けて作られたキットだと感じられました。

けれども、はんだづけする場所などに付いては詳細な指示はなく、「このマークのところにくっつけて!」といった具合の解説で、ついさっきハンダゴテを買ったばかりという方におすすめできるキットではなさそうです。

基本的には解説書にしたがって電子部品を取り付け、部材を組み上げれば完成するのですが、作っている過程で感じたことをいくつか。

・ユニバーサル基板に比べて、温めに時間がかかる
ユニバーサル基板に比べ、基板裏側の銅箔部分の面積が広く、温めるのに時間がかかる印象がありました。
温めすぎで電子部品を破壊してしまうことを防ぐ措置の一環だとは思いますが、これまでユニバーサル基板でハンダ付けの練習をしてきた身としては、ちょっと手こずりました。

・抵抗とICの設置場所が近すぎ。
はじめに抵抗をハンダ付けし、その後にICをハンダ付けする作りになっているのですが、ICの足の一部が、一部の抵抗の足と非常に近く設置されていて、ハンダ付けの方法を工夫しないと、そこでつながってしまうような基板デザインなのは、初心者向けキットとしてはいかがなものかと思いました。

以上、2点が実際につくってみて感じたことです。
ただ、上記2点を差し引いても、出来上がった時の喜びは大きく、何度も何度も音をならしてニヤニヤしています。

作業時間は2時間半ほどで、私のように、初めて電子工作にチャレンジする人間でも、それぐらいで完成できたので、多少なれた人なら、もっと早く作ることもできると思います。


完成品は思ったよりも大きくて、インテリアとしてもそれなりの存在感を放ってくれそうです。
とても面白かったので、今後もいろいろチャレンジしていきたいと思います。
(いずれ電子回路がわかってきたら、Japaninoにいろいろくっつけて遊びたいなぁ)

7.03.2010

Haskellしよう。

そんなわけで「ふつうのHaskell」読み終えました。
買って読んで、しばらくしてからの再読なので内容はほとんど覚えていませんでしたが、以前身につけた素養は残っていたらしく、読みすすめるのはずっと楽でした。

以下、感想です。



Amazonのレビューでは五つ星が付いているようですが、私がつけるなら三つ星〜四つ星くらいかなと。

章の構成はよく練ってあって、UNIX系のOSでよく使われるコマンドラインベースのツールをつくるところから話がスタートしていきます。

体裁としては教科書ではなく、講演会や勉強会での持ち回りの発表を聞いているような感じでした。

内容はHaskellそのものというよりは、Haskellを実用するには?の入門的な内容になっていて、Haskellの設計思想や、Haskellとはなんぞや?という概念の部分はすっ飛ばしています。

扱う題材もほとんどがテキスト処理で、数値計算やパズル解析なんかの、「Haskellをよく使う人たちがやりそう」と思えるような分野の題材は取り上げられていませんでした。

文章はとても読みやすく、よくありがちな「前のページの内容まではすべて理解している前提で話をすすめる」タイプの書籍とは明らかに異なり、数回程度出てきた内容から、出現頻度の低い内容を補う形の解説で、無理なく読みすすめることができました。

章末問題が付いているのも魅力で、学習内容を実機で確認しながら読み進められる他、回答が巻末に付いているので、携帯電話やノートなどにコードを打ち込み、それと回答を見比べながら学習を進めていく、処理系ナシのスタイルでも、関数言語的発想を養えるのが魅力的だと思いました。

しかし、11章以降〜第3部の終わり(つまり巻末)までは、どの話も尻切れとんぼのような、しっくりこない内容が多いと感じました。
第3部で作るとしているWikiアプリケーションも解説は主要な部分のみに絞っており、「こんな風にWikiを作りました」というレポートになってしまっている感じがありました。

モナドについても、モナドという言葉を出しただけで踏み込んだ解説はなされておらず、機能としてのモナドというか、そういう解説に終始しているように感じました。

それを筆者もよく分かってのことか、巻末にこの先読むべき本が道しるべとして列挙されている点には、非常に好感が持てました。

結論として、入門書にはおすすめですが、長く付き合っていけるタイプの書籍ではありません。
また、普段使いの言語としてHaskellをチョイスする人には十分な内容ですが、関数型言語としてのHaskellを学びたいという人には、物足りない内容だと思います。

この本がでてからだいぶ立つというのに、関連書籍は非常に少なく、まだまだ国内ではマイナーな言語であるHaskellですが、これからチャレンジしようと重っている方は、図書館などで読んでみて、自分に合う書籍だと思えば、購入に踏み切ると良いのではないかと思います。

7.02.2010

Opera 10.60にしました。

しましたというか、なっちゃいましたというか。
昨日アップグレードをかけたら、Opera 10.60になっちゃいました。

見た目がググッと変化したけど、使い心地は変わらず。
mozcの調子が悪かったので、最新のr34に上げておきました。
それによって問題解決。

ただ、Bloggerの自動保存との処理のかねあいがうまくいってないらしく、そこがウザい。
ブログもChromiumでつけるようにするか・・・。

6.29.2010

近況。

まもなく6月も終わろうとしているので、今後の自分のためにも、近況をまとめておこうと思います。

・社会人3ヶ月経過。
社会人になって3ヶ月が経過しました。
今のところ、可もなく不可もなくといったところだと感じています。
懐に余裕が出来たら、いくらか寄付に回したいところ。
学生時代はスキルアップに当てていたアフィリエイトの売上も、今後はオープンソース系プロジェクトを中心に寄付に回そうと思ってます。
まぁ、その辺の詳しい話は、いずれ寄付をすることになった時にでも。

・社会に出て学んで、心に残っている事
「考える仕事ができるようになれ」
「明日の自分のためにログを取れ」
「"まね(真似)" から "まなび(学び)" へ」
「一仕事、一片付け」
「考えるのをやめるな」
書籍などから知識として得ていても、現場で実務を前に聞くと、ひと味もふた味も違ったインパクトがあった。
この辺の言葉は、一生の財産になると思う。

・プログラミング
最近あんまりプログラミングしてないですが、前に買って流し読みした「ふつうのHaskell」を再読しています。
読み終えたら、いつも通り感想文でも。
練習がてら、Haskellで何かつくりたい気にもなっているところなので、それも後日。

・最近考えていること
相変わらず電車通勤が苦痛でしょうがないんだけれども、朝一緒になる私立小学校の小学生たちがあやとりをしていてふと思った。
「あやとりは、どのような数学で説明できるのだろうか?」と。
こういったふとした思いつきがあるのは、電車通勤していてこその出来事か。

あやとりを数学的に説明するには、あやとりの存在する空間じゃなく、結び目や閉じた線を相手にするんだろうから、高等な幾何学の分野なんだろうか。
日経サイエンスのバックナンバーに特集を見つけたので、しばらく興味が続いたら買って読んでみようかと思います。

それから、せっかくJapaninoを手に入れたのに、生かしきれていない感じがするので、最近いろいろ練習する機会もあったので、本腰入れて電子工作に手を出してみようかと思ってます。
この辺は、また手を出し始めたら書きます。

・最近興味のあるキーワード
トイ・ストーリー3。
大哺乳類展
Mozc
Lisp、Haskell
気象学・海洋学
オープンソース
計算工学
電子工作
スマートフォン(特にAndroid携帯)
相変わらずだと自分でも思う。

・その他
明治大学で7月10日に行われる、組み込み向けの講演会に行こうかどうか迷っています。
休日だしお昼だし、当日まで覚えてたら、たぶん行きます。

後日後日と、先送りばかりな気がする・・・。
まぁ、いつものことだね。

6.27.2010

一日かけて乗り換。

OSをopenSUSEからSiduxに乗り換えました。
理由は簡単で、開発環境が入手しづらい状況にイラっときたから。
いつだか書いたLISPの環境も去ることながら、Haskellの環境なんかもないらしく、それらを整えていくのがなんだか面倒になったので、Siduxに乗り換えてしまうことにしました。

なぜSiduxにしたかというと、Debian系のディストリビューションで、本家と互換性が有りつつも、なんとなく独自路線で戦っている気がしたからです。

インストールに多少手間取ったはmozcぐらいで、それでもscim-mozcを利用することで、大変快適な入力環境が得られています。(ibus-mozcを利用するかは、現在検討中です。)

インストールスピードも早く、はじめは非常にコンパクトな構成のシステムが導入される様子は以前と変わりなく、たいへん使いやすい環境だなと感じています。

Debian由来のパッケージ数の多さも相まって、しばらくは快適に暮らせそうです。

6.24.2010

久々に後悔する買い物。


ここのところ、難しい物理系の書籍ばかり読んでいたので、久しぶりにIT系の書籍を読んでみました。

読んだのはこちら。



プログラマのためのソースコードを読む技術なる書籍。
内容的にはCodeReadingの親戚のようなものを期待したのですが、まったくの期待はずれ。

本書の中で、実際にソースを読むのは最後の章だけで、それも無意味にソースコード全文が載っている状態。完全に紙面の無駄遣いだと思いました。

そこに至るまでの、筆者曰くソースコードを読むための前提となる技術的スキルも、プログラマ入門以前じゃないか?と思える内容が多く、例えばgrepやglobal、Doxygenなどの、プログラマなら日常的に使っているだろうツール群を「これは便利だ」と紹介していたり、アルゴリズムやデータ構造のうち、基本にすら引っかからない様な、プログラマなら当たり前に知っているものを基礎なのでと紹介したりとか、CPUの仕組みを解説するために、コンピュータいサイエンスの入門コース向け教科書にあるCPUの解説を、もっと悪くしたような実装例を紹介してみたりとか、とにかくあらゆる場面で「なんだかなぁ。」という感想ばかりが浮かんでくる書籍でした。

私は基本的に本は取っておく派でしたが、久々に早々と中古書店に売ろうと思わせる書籍で、この内容でこの金額はあまりにも高い買い物だったと思います。

加えて最悪なのが、身につけた技術を使う先が一切示されていないことです。
つまり、この本の次のステップとなるべき書籍が紹介されていないのです。
本来ならばこの手の書籍は、技術をみにつけ、ソースを読んでみて、さらに進むために……としてよりレベルの高い書籍の手引きとなるべき役割をになっているはずだと思います。

久々に引いたハズレ本だったので、ついつい荒っぽいながらも文章に起こしてしまいました。
Amazonのレビューがついていない様ですが、購入前にどんな本なのかしりたい方は参考にしてください。

私はおすすめしません。

6.22.2010

最先端物理学を読む。

最近文書に直していないだけで、きちんと本は読み続けてます。
若干ペースダウンはしているけれども、3冊/月ぐらいで今後も読み続けられればなと思います。

で、今回は最近読んだ2冊の紹介と感想文です。
いずれも一般書として発売されてこそ居るものの、専門的な内容で、2冊読みきるのに1ヶ月かかってしまいました。

一冊目はこちら。


2008年のノーベル物理学賞受賞学者、小林誠氏による著書です。
タイトルは消えた反物質というわかり易いもので、まえがきにも一般書として読めるように書いたと書かれていますが、いきなりファインマングラムが出てきたり、量子力学をかじった程度の知識を想定して書かれているだろう内容が端々に見られたり、多少なりとも物理学の素養がなければ、読み勧めることすら難しいだろうと言える書籍でした。

文章の書き方も難しめで、教科書に近い、カッチリした文章だと感じました。
反面、多少この分野の事を知っていたり、図の見方を理解していれば非常に楽しめる内容で、氏がノーベル賞を取る理由となった理論への言及や、現在も実験が続けられているBファクトリーの話など、なぜ宇宙は物質でできているのか?という素朴な疑問からスタートし、素粒子の標準模型や、その研究に使われる実験設備にまで話が及びます。

ノーベル賞受賞理由の理論について深い記述はないものの、どういう土台の上に理論が作られたのかを知るに当たっては、十分な内容だと思います。
加えて、本当に難しいところは断りを入れて深く踏み込まない様にしてくれていたり、厳密には異なる事でも、断りを入れた上で、簡単な(それでも理解するのに数度読み直した箇所がありましたが)説明になっているのは、いい作りだと思いました。

素粒子物理学やら量子力学やら、そのあたりの知識が多少あって、興味があるなと思う方はぜひ。

続いて二冊目。
同じくノーベル物理学賞を受賞された、南部陽一郎氏による著書、クォークの第二版です。
初版から大幅な改訂が行われており、近年の研究事情や、初版から第二版の過程で新たに分かってきた事実などを盛り込んだものになっています。

文章は非常にわかりやすく、一般に難しいという印象の強い素粒子の世界の話を、かなり噛み砕いて、場合によっては厳密さを無視し、日常よく触れるものに例えて解説がなされています。

後半、ゲージ場の理論が出てくるあたりになると徐々に難しさが増して来ますが「ギブアップ!」と叫びたくなるほどにはならないのでご安心ください。

章立てされてクォークという不思議な素粒子(と考えられているもの)について解説するというのが主題ですが、後半はクォークを超えた、素粒子物理論全体、あるいは物理学者の夢である統一理論などについても詳しく語られます。

最近の素粒子に関するニュース(ニュートリノの質量の話題など)をざっくり見てから読み始めると、第二版からさらに進んだ最新の研究事情との対比を行うことができ、非常に面白い体験ができると思います。

先の消えた反物質に比べればかなり読みやすく、一章一章の流さも短めで、ちょっとした時間に着々と読み進めるのには向いている書籍だと思いました。

文章も柔らかく、親戚のおじさんが語ってくれているような、温かみのあるものでした。
難解な図の類は無いものの、途中途中で読者に語りかけ、「この問題を考えてみてご覧なさい」とする様は、書籍の中に参加し、議論している感じがして大変良かったです。

量子力学の知識があればすんなりと読み進めることができ、素粒子物理学のさわりを理解するために読みたいという方にもおすすめできると思います。

いずれも良書なので、ノーベル賞を取るほどの頭脳がどういう風に素粒子の世界を理解しているのかを知りたい方は、手に取ってみてはいかがでしょうか。

6.20.2010

社会人の塗装環境選び。(エアブラシ、コンプレッサ、塗装ブースなど)

こんにちは。社会人です。

社会人になったので、学生時代から夢見ていた、エアブラシを中心とした塗装環境を整えました。
半年程前に「絶対買おう」と決心し、計画した結果の買い物で、満足できています。

しかし、私が購入した一連の製品について、あまりネット上に情報がないようなので、まとめてポストしてみることにしました。
これと同時に、私がこれらの製品を購入するに至った理由なども併記してありますので、これからエアブラシ塗装環境を整えて、プラモデルづくりに励もうと考えている諸兄にも、参考にしていただけるかと思います。

0.前口上
本題に入る前に、どういう経緯でエアブラシセットを手に入れるに至ったか?
手に入れるに当たって、どういったスペースが必要かを書いておきます。

i.なぜエアブラシで塗装しようと思ったのか?
一番重要なのはココです。
プラモデルの塗装自体は筆で行うことができますし、筆で塗ると塗りむらが目立つ広い面であっても、缶スプレーを使えば手軽に塗装することができます。
いずれも初期投資は数百円のレベルからでき、エアブラシのように最低でも数千円からという投資額は必要ありません。

ではなぜ、筆とスプレーの組み合わせではなく、エアブラシを選んだのか?(あるいは選ぶのか?)ですが、単純に、「一気に塗りがうまくなると聞いたから」に他なりません。

筆で塗ること自体はエアブラシを使うようになった後でもやりますが、ついつい厚塗りになってしまいがちだったり、私のように水性塗料を使っていると、どうしても筆塗りでは乾燥時間が多くかかったりするものですが、エアブラシではそれらが無い(あるいは容易にコントロールできる)と聞いたので、半年程かけて、今回の購入に至りました。

先に結論を述べてしまえば、半年かけて練り、購入してよかったものだと思っています。

ii.環境を整えるためには、どのくらいのスペースが必要か?
私が失敗したポイントの一つがこれです。
予定していたよりも、若干広いスペースが必要になりました。
そこで、整える前に次のポイントでスペースを確保しておくことをおすすめします。

・コンプレッサ置き場
エアホースと電源コードの長さに制限され、足元など、意外に近場へおいておく必要があります。加えて、コンプレッサは熱を発する装置ですので、付近が密閉されているとマズイです。
したがって最低限、「コンプレッサの大きさ+放熱のために十分なスペース」を確保する必要があると言えます。

これに電源コードとエアホースの取り回しとを考えると
[電源]---1m以内---[コンプレッサ]---1m以内---[エアホース]---…
といった取り回しが可能であるスペースが必要でしょう。

・塗装ブース置き場
私が失敗したのはこれです。
塗装ブースを設置する場合には、塗装ブースを全て展開した状態での大きさ+α程度の広さをとっておくと良いです。
私の場合は出窓部分に設置するつもりで買ったのですが、確かにブースの羽を展開しない状態ではピタリと納まるものの、いざ塗装のために羽を展開すると、確保したスペースから若干飛び出てしまいます。
このあたりは、よく考えて購入する必要があるでしょう。

・作業スペース
このあたりは個々人の作業手法によると思いますが、塗装ブースのそばに、塗装し終わったパーツを置いておくためのスペースや、夕方〜夜間にかけての暗くなった部屋で作業する場合に、手元を照らす電灯を置くスペース、塗装の途中にマスキングなど、ちょっとした加工を行うためのスペースがあると便利です。

iii.予算はどの程度にしたか?
コンプレッサを含めたセットは、ネット上を調べた限り、2〜3万程度が最低限必要な金額だとわかりました。
ただ、せっかく社会人になりましたので、それより少し奮発して、塗装ブースなどもろもろ含めて6万円以内に納まるように選びました。

1.コンプレッサー選び
最初に選んだのはコンプレッサです。
エアブラシ塗装をするにあったって、空気の供給源となるものです。
手軽な方式としてエア缶を使った方式もあるようですが、エア缶ひとつの値段を考えると、一見高額に見える初期投資をしてでも、コンプレッサを購入したほうがお得であると言えます。
例えば、プラモデル一つを塗装するのにエア缶2本を使ったとしましょう。

Amazon.co.jpの価格では


ですから、一つあたり(ロープライスの)700円ちょっとと考えても、10体も塗装すれば、700円×1体当たり2本×10体で、2万円近くになります。

また、缶スプレーなどを使ったことのある方はすぐに分かると思いますが、このタイプのものはある程度使っていると物理的な理由から圧力が下がってきます。
したがって、缶を温めつつ作業しなければならない事が予想されるのです。

このあたりの、長い目で見た時のコストと作業の煩雑さを考慮して、私はきちんとコンプレッサを購入することにしました。

コンプレッサを選ぶに当たって重視したポイントですが
・価格
・静音性
・連続稼働時間
・吐出圧力
・時間あたりの最大吐出量
・アフターサービス
の6つです。

価格は言うまでもありません。スペックが十分ならば、安価に越したことはないですから。
今回の予算に合わせて、3万円程度で手に入るコンプレッサをチョイスすることにしました。

静音性については、会社から帰宅後に塗装することを考慮して、深夜とまではいかないまでも、夜間に動かしても平気な音量であって欲しいと思いました。
具体的には、公称スペックで55デシベルを下回るモデルをチョイスすることにしました。

連続稼働時間については、メーカーのカタログにも掲載されていなかったりしますが、案外重要です。
例えば、安価なコンプレッサとして有名なプチコンは、定格稼働時間が30分となっています。(ちなみに、プチコンキュートは120分と、大幅に定格時間が伸びています。)
調べてみた限りでは、定格時間とは、それ以上連続動作させると、コンプレッサの健康に悪影響を与える限度と言える時間(メーカーとして言える、連続動作限界の時間)だそうで、この時間が短すぎると、塗装の途中で塗りを中断してコンプレッサの放熱を待たねばならず、非常に厄介です。

エアブラシに限らず、私は色をかなり薄めて、何度も何度も重ね塗りする派なので、1回の塗装に1時間以上かけることはザラです。
したがって、連続稼働時間の制限がないモデルをチョイスするか、エアタンクの搭載によってコンプレッサ自体の連続稼働時間を抑えられるモデルをチョイスしようと思いました。

次に吐出圧力ですが、結局はレギュレータを咬ませてそこで圧力調整してしまうので、元圧の大きさはそれほど関係ないと言えてしまうのですが、個人的に実稼動時の圧力が、公称されている圧力から見て十分余裕のある数値でないと安心できないため、重視した項目です。

実際にどの程度影響があるのかは知りませんが、公称100KPaの吐出圧力を持つコンプレッサに、常に100KPaの圧力でエアを吹かせていれば、それはコンプレッサが常時全力疾走している気がするのです。
その点、300KPa程度の公称吐出圧力をもっているコンプレッサに100KPa程度の圧力で吐出させていれば、それはコンプレッサの限界能力から見て、1/3程度の能力で動いているわけですから、動作に余裕がある気がするのです。
そういう訳で、今回はこの辺も選ぶときのポイントにしました。
(余談ですが、実際に使ってみると30KPa〜100KPaをちょっと超えるぐらいの圧力で吹くことがほとんどでした。よほど粘度の高い液体を吹き付けない限り、数百KPaの高圧は必要ないと言えるでしょう。)

続いて重視した時間あたりの最大吐出量ですが、これも余裕があったほうがいいだろうという考えと、一度にドバっとだしたい時に出てくれると気持ちよさそうだというシンプルな理由からです。あまり深い考えはありませんでした。

最後がアフターサービスです。
コンプレッサを買うときについつい忘れてしまいがちですが、消耗品の入手のしやすさや修理窓口の多さ(あるいは修理窓口の営業時間)、修理のスピード、わからないことがあった時の対応などは、意外に重要です。

例えば、オイルを利用するタイプのコンプレッサでは、交換用オイルが自宅近辺で入手しやすかったり、長期にわたって信頼できる通販サイトを通じて入手できなければ、末永く共にプラモデルライフを歩むことはできないでしょうし、困ったときに日本語で相談できる窓口や、万一壊れたときに修理に数ヶ月も掛かるようなメーカー相手では、いい買い物はできそうにないでしょう。

私自身が機械を扱う職業だからかもしれませんが、多少価格が高くとも、アフターサービスがしっかりしているところを選びたかったのです。

こうした事を考慮し、もろもろ調べた結果、候補として次のコンプレッサが上がりました。
・GSIクレオス Mr.リニアコンプレッサー L7




・タミヤ スプレーワーク AC専用コンプレッサーセット SW-653




いずれも価格は3万円以内で入手でき、動作音も55デシベル以下、連続稼働時間に制限はなく、吐出圧力、吐出量共に、カタログスペック上は十分であると感じました。
加えて、両者とも国内における模型用ツールの主要メーカーであるため、アフターサービスや消耗品の入手のしやすさを考えても、十分信頼できると判断しました。

2.エアブラシ選び
エアブラシは選び方がよくわからなかったので、モデルグラフィックス誌、2010年7月号の特集記事を参考に、次のような条件で選びました。

・ダブルアクション・エアブラシ
シングルアクションと違い、ニードルを閉じなくても塗料が垂れないというのが最大の魅力に感じました。
加えて、繊細な表現がしやすいという言葉にも惹かれました。

・口径は0.3mm
塗装するのは主に1/700スケールの艦船系の模型なので、もっと細口でもよかったかもしれませんが、たまごヒコーキやガンプラなど、息抜きに作る他の模型にも応用が利くようにという思いと、一番最初だと言うことで、使用用途が広く、入門に適すると記事に書かれていた、口径が0.3mmのエアブラシを選ぶことにしました。

・カップ一体型
記事も去ることながら、ネット上の情報でも、エアブラシの清掃が面倒だという記事をよく見かけましたので、清掃が少しでも楽なカップ一体型をチョイスしました。
(半月ほどエアブラシを使った経験から言えば、思っていたほど清掃は大変ではありませんでした。)

これらを考慮し、絞り込んだのが次のエアブラシです。

・タミヤ HGエアーブラシ カップ一体型



・GSIクレオス プロコンBOY WA ダブルアクション 0.3mm プラチナVer.2




価格を見ても、ネット上の情報を見ても、モノとしてはGSIクレオスの方が良さそうに感じますが、コンプレッサとの兼ね合いで悩むところでした。


3.塗装ブース選び
必要ないと言えばそれまでですが、あるに越したことはないのが塗装ブースでしょう。
個人的には、この手の安全対策は必須だと思っているので、今回まとめて買うことにしました。

塗装ブースは種類がそう多くなく、価格の差もそれほど大きくありません。
したがって重視したのは消耗品の入手のしやすさと音でした。

その結果、絞り込んだのが次の塗装ブースです。
・GSIクレオス Mr.スーパーブース



・タミヤ エアーブラシシステム ペインティグブースII(ツインファン)

・タミヤ エアーブラシシステム ペインティグブースII(シングルファン)




調べた限り、ネット上で一番評判がいいのはMr.スーパーブースでした。
ただ、音ではシングルファンのペインティングブースIIに分があるように感じ、悩みました。


4.その他の必要部材選び
その他、塗装に当たって必要なものを選びます。

・エアレギュレータ
言うまでもないですが、吐出圧力を調整するために必要です。
あまり出来の悪いレギュレータですと、吐出圧を安定させるために数回エアを空だしする必要があったり、吹きはじめはエアが安定しなかったりするので、購入に当たっては注意しました。

・ワイプとメンテナンスツール
多少コストはかかりますが、カップ内をクリーンに保っておきたいので、エアブラシのカップを拭くには、普通のティッシュではなく、ケバや紙くずが出にくい工業用のワイプを使いたいと考えました。
有名なのはキムワイプで、私も東急ハンズで買ってきましたが、この他プロワイプやJKワイパーといった同種の商品でもいいと思います。
プロワイプやJKワイパーは、キムワイプよりも大きく、広範囲を拭き取るのに便利です。

ワイプの他には、エアブラシ洗浄剤とグリスなどのメンテナンスセットを揃える必要がると考えました。ちょうどクレオスからエアブラシのメンテナンスツールが出ていたので、それを購入することにしました。




・有機溶剤とミストに対応できるガスマスク
マスクをしない方もいるようですが、健康のためにも必ずマスクはすべきです。
特に有機溶剤と粉塵を防ぐ、両方の能力を持っているものをチョイスしました。
マスクを選んだポイントは、消耗品である溶剤除去缶やミストフィルタの入手のしやすさと、規格に適合している事です。




その結果、選んだのが上記のマスクです。
ちなみに、模型売り場には活性炭入りなど、耐溶剤性があるような謳い文句のマスクがありますが、厚生労働相などが発している規格に適合していない製品を使うのはあまり意味がありません。
普段の接着剤や筆塗り塗装程度ならまだしも、エアブラシのような、溶剤も塗料も大量に(しかも飛沫させて)使う装置の場合には、健康のことを考えて、多少高くてもきちんとしたものを選ぶべきでしょう。


・ビニール手袋
パーツを手に持ちながら塗装するつもりだったので、手がひどく汚れ、加えてそれがパーツに付着した時の悲しさを考慮して、手袋をしながら作業することにしました。
スーパーなどのキッチンコーナーで売っている、薄手のビニール手袋で十分だと思いますが、模型に使う溶剤に溶けてしまわないものを選ぶ必要があると思います。

5.購入した製品と購入のポイント
ここまで色々と検討してきましたが、結局購入したものを次に挙げていきます。

・タミヤ スプレーワーク AC専用コンプレッサーセット SW-653
タミヤ HGエアーブラシ カップ一体型
・タミヤ エアーブラシシステム ペインティグブースII(シングルファン)
・他、ワイプやメンテナンスツール、ガスマスクなど。
―― 占めて5万円強(あみあみ価格による)
うまい具合に予算内に収まりました。

タミヤのものに限ったことではないですが、コンプレッサを買うときにはエアレギュレータやエアブラシハンガーなどがセットになっているものの方がお得です。
クレオスのコンプレッサを買うときには、コンプレッサそのものの買い替えでない限り、プラチナセットをチョイスして購入するのがいいでしょう。
私がそれにしなかったのは、クレオスのエアレギュレータの評判があまり良くなかったからです。
(かといって、タミヤのSW-653に付属のエアレギュレータが特筆するほど優れているかというと、そうでもありません。)



この他、オイル式コンプレッサを使う場合にはミストセパレータとオイルフィルタが必須になってくるでしょう。高級なレギュレータならば、このあたりの機能が付属しているものも少なくないので、選ぶときの参考になさってください。

6.おまけのその他の注意点
非常に長い投稿となりましたが、半年かけて選んだものなので、どうしても語りたくなってしまうのです。
この他、購入後に私が気づいた、もっと注意しておくべきだったと思ったポイントを挙げておきます。

・コンプレッサとレギュレータ、エアブラシの間の接続ネジのサイズ。
スペック表などにも表立って出てこないので、なかなか判断が難しいとは思いますが、ネジのサイズは重要です。GSIクレオスから変換下駄とも言うべきアタッチメントが出ているので、それを使えば困ることは無いでしょうけれども、購入したエアブラシが接続できなかったとか、レギュレータ側と口径が違ったとか、泣きを見ることがあるかもしれません。
(実は、これを警戒して、SW-653で確実に使えるタミヤのエアブラシをチョイスした経緯があります。よく考えてみればタミヤに問い合わせれば済む話で、エアブラシの選択の幅も広がっていたんじゃないだろうかと、買った後に思いました。)

具体的には、PSと呼ばれる極細のネジと、Sネジ、Lネジの3タイプがあります。
今回購入したSW-653は、コンプレッサとレギュレータの間をLネジで、レギュレータからエアブラシをSネジでつなぐタイプでした。
(Sネジでつなぐので、クレオスのエアブラシも活用できそうです。)
GSIクレオス、エアテックスやWAVEなど、他社製コンプレッサでどうなっているかは調べていないのでわかりませんが、勢いで購入する前にチェックし、ネジのサイズが違うならば、変換アダプタを併せて購入するのがいいと思います。

・動作音
やはりカタログスペックだけじゃわからないものです。
L5やタミヤのREVOなど、よく使われているモデルはYouTubeに音がアップロードされていましたが、私が探した限り、タミヤ SW-653の動作音は見当たりませんでしたので、私が自宅で録音したものを掲載しておきます。
コンプレッサから耳(録音機器)までの距離はだいたい1メートルぐらい、六畳の和室で、日曜日の昼間、静かな時間帯(午後2時頃)に録音しています。
最初は部屋の静かな音の状態で、スイッチが入り、5秒たったぐらいで、100KPa(=0.1MPa)の圧力で吐出しています。(音が大きくなっているのがおわかりいただけると思います。)
その後、10秒ほど吐出してから吐出をやめ、また5秒ほど運転させた後、スイッチを切っています。

    

    

    



これが大きいと感じるかどうかは人それぞれでしょう。
(ちなみに、ふすまで仕切られた隣の部屋では、音はほとんど聞こえません。)

以上です。長い記事でしたが、お付き合いありがとうございました。

6.19.2010

おいろなおし

同僚にBloggerの自己紹介文間違ってるよ!と指摘され、そういえばそんな機能もあったなぁと思い出しました。
考えてみればブログをつけ始めた頃なので、2007年頃に書いたものだったんですねぇ。
そこから今日まで放置と。いやあ、恥ずかしい限り。

しかも、ブログの説明文までその当時のままだったので、これを機に直しておきました。
ついでなので、テンプレートも変更してあります。
夏に向けて、爽やかさを追加デス。

6.05.2010

openSUSE 11.2に、mozcを自前ビルドでインストールする方法

先日のポストの通りまとめておきますが、参考にしたページ曰く、ワンクリックインストールできる環境が整ったようなので、楽をしたい人はそちらの方が便利だと思う。

ただ、本家には含まれておらず、バイナリに梱包しての配布もよしてね。と言われてるけれど、何気にいい感じの、UTUMIさんの辞書を使うための方法をしりたい人もいると思うので、そういう人は下記のメモが役立つんじゃないかと。

1.必要な環境を整える。
先程のページを参考に、zypper経由で必要な開発関連パッケージを取り寄せておきます。
先日のポストにも書きましたが、参考サイトのパッケージ以外に
・protobuf
・qt4
の開発パッケージが必要なので、それぞれprotobuf-develとlibqt4-develをいれておきます。
加えて、オフィシャルなレポジトリにはない、gtestのdevelパッケージも必要なので、SUSEのSoftware searchから引っ張り出してきて放り込みます。

2.ソースコードなどを取り寄せる。
まずはホームディレクトリに移動後、gclient depot toolsをsvnからチェックアウトしてきます。

% cd ~/
% svn co http://src.chromium.org/svn/trunk/tools/depot_tools
% export PATH=`pwd`/depot_tools:"$PATH"

ついでに、UTUMIさんの辞書も用意しておくといいでしょう。

つづいて、ディレクトリを掘ってから、今入れたgclientでmozcのコードをひっぱってきます。

% mkdir -p ~/src/mozc
% cd ~/src/mozc
% gclient config http://mozc.googlecode.com/svn/trunk/src
% gclient sync

今後mozcをビルドし直すときは、最後のgclient syncコマンドを~/src/mozcディレクトリで走らせれば、自動的に最新のコードを持ってきてくれます。

3.辞書をつくる
ビルドに先立ち、先程とってきた辞書を大本の辞書とミックスします。
はじめに、落とした辞書を展開し、展開先のディレクトリに移動後、次のコマンドでひとつながりにします。
ひとつながりにしたものは、mozcのデフォルト辞書があるディレクトリに配置します。

% cat mozcdic-ut-*.txt > dict01.txt
% mv dict01.txt ~/src/mozc/src/data/dictionary/dict01.txt


続いてこれをくっつけ、使えるようにします。

% cd ~/src/mozc/src/data/dictionary
% cat dictionary1.txt dict01.txt > dictionary1.txt.new
% mv dictionary1.txt.new dictionary1.txt


4.ビルド
ビルドします

% cd ~/src/mozc/src
% python build_mozc.py gyp
% python build_mozc.py build_tools -c Release
% python build_mozc.py build -c Release unix/ibus/ibus.gyp:ibus_mozc server/server.gyp:mozc_server gui/gui.gyp:mozc_tool

時間がかかるので、しばらく放置。

5.インストール
あとはインストールするだけ。

% sudo mkdir -p /usr/lib/ibus-mozc/
% sudo cp -p ~/src/mozc/src/out/Release/ibus_mozc /usr/lib/ibus-mozc/ibus-engine-mozc
% sudo chown root:root /usr/lib/ibus-mozc/ibus-engine-mozc
% sudo cp -p ~/src/mozc/src/unix/ibus/mozc.xml /usr/share/ibus/component/
% sudo chown root:root /usr/share/ibus/component/mozc.xml
% sudo chmod -x /usr/share/ibus/component/mozc.xml
% sudo mkdir -p /usr/lib/mozc/
% sudo cp -p ~/src/mozc/src/out/Release/mozc_server /usr/lib/mozc/
% sudo cp -p ~/src/mozc/src/out/Release/mozc_tool /usr/lib/mozc/
% sudo chown root:root /usr/lib/mozc/*

最後に/usr/share/ibus/component/mozc.xmlの5行目と12行目を
/usr/libexec/ibus-engine-mozc
から
/usr/lib/ibus-mozc/ibus-engine-mozc
にしてインストールは終わり。
再起動して、ibusの使う変換エンジンにmozcを指定すれば、晴れて快適な環境が整うという訳デス。

6.その他
インストールしたままの状態だと、mozcにはアイコンがなく、起動しても面白みがないので、適当なpng形式のアイコンを拾ってきて
/usr/share/ibus-mozc

product_icon.png
という名前で放り込んでおけば、mozc起動時にそのアイコンがタスクトレイに表示されます。

僕もMozc Insideなんてパロディーアイコンを作ってみたものの、実際に使ってみると、タスクトレイ上じゃつぶれて綺麗に見えないので、他のところからよく調整されたアイコンを拾ってくるのが賢いでしょう。





この記事を参照したことで被ったいかなる損害にも応えられないので、やるときは自己責任で。
個別の質問には回答しかねます。




参考にしたサイト一覧:
LinuxBuildInstructions - How to build Mozc on Linux
yzn8's blog
Mozcを試しに使う
箕面市役所Edubuntu日記

5.31.2010

もう6月ダヨ!!

なんにもしないまま、6月になってしまうような気もする。
ただ、数字だけ見れば散財はしているらしく、今月もあれこれと買いました。

遠出については休みの関係や一緒に行ってくれる友人の関係もあってあまりできておらず、もどかしい限りです。
近々、大哺乳類展~陸の動物にはいこうと思います。
海の動物には必ず行きます。
一緒にいこうぜ!という方はご一報を。

そうそう、昨日久しぶりに秋葉原に行ってきました。
相変わらずの人の多さでしたが、活気という点では(iPad発売直後にもかかわらず)すこし寂しい感じでした。

という何の意味も無い前置きを書いておいて、openSUSEでmozcをビルドした時のメモです。

基本的にはこちらのページに従いますが、先日の更新によって若干依存関係が変わったので、その辺を整えてやる必要があります。

依存関係は、本家のビルド方法を見ればわかる通り、上記サイトのものに加えて、gtest、protobuf、qt4あたりが必要です。
protobufとqt4のdevelパッケージ(具体的にはprotobuf-develとlibqt4-devel)はYaSTやらzypperやらで取り寄せれば良いけれど、gtestのdevelパッケージはSoftware searchから持ってくるのが楽です。

あとは、本家サイトにあるとおりにビルドするだけ。
(時間がなくて、まだビルドしかしてません。インストールはこれから。SUSEだとどこに配置するのが正解なんだろうか?それも調べないと。ちなみに、今回の改変によってuim-mozcなんかも登場しだしているようですが、私は無難にibusを使いました。)

ただ、他のサイトでも言及されているように、標準ビルドでは語彙が少ないので、このあたりの私家製辞書をパッチして使うとよさげです。

詳しい手順はまた後日。インストールまで終えて、使用感がわかったらまとめようと思います。

5.22.2010

Linuxユーザーも、Japaninoで遊ぼう!!!



買っちゃいました。学研の大人の科学。
なんと今号の付録は8bitマイコン!!!
そして、マイコンの動きを視覚的にフィードバックしてくれるLEDライト、P.O.V.のセットです。

大人の科学のサイトで配布されているプログラムはWindows/Mac向けのもののみで、店頭で見た限りではLinuxでは使えないと思いましたが、オープンソースの開発ツールで…という記述に光を感じて即買い。

ぐぐってみると、こちらによくまとまってました。
ベースになっているのがよく知られたマイコンボードのようで、その開発ツールを流用できるみたいです。
openSUSEでの利用方法もこちらで解説されているので、ほぼここを参照して、その通りやればOKでした。
1点、シンボリックリンクを作るときのコマンドが
find /opt/cross/bin/ -iname "avr*" -exec ln -s -t /usr/local/bin/ {} \;

ではなくて
find /opt/cross/avr/bin/ -iname "avr*" -exec ln -s -t /usr/local/bin/ {} \;

なので、そこは注意したほうが良いと思います。

さっそく遊んでみてますが、やはり視覚的なフィードバックがあると面白いですね。
音をならしたり、いろいろと遊ぶためにはもっと内容を理解して拡張する必要がありそうですが、久しぶりに遊べるおもちゃを手に入れて喜んでます。

どこかいこうと思ったけれども、結局これで休みが潰せそうです。

ぜひ、みんなでJapaninoを楽しみましょう。

5.20.2010

久しぶりに雑誌を買った。

なんとなく本屋で目についたので、Software Design誌を購入。
しばらく買わないうちに、値段上がったのかな?
以前は1000円ぐらいの印象だったんだけれども。

ただ、高いなぁと思う金額を出した割には、特集系の記事で脱字を見つけちゃったりして、すごく萎えました。
# たぶん二度と買わないだろうな(笑)

とりあえずそこが、今日のお買い物で思った事。

そしてもう一つがクリック募金の話。
dff.jpはクリック募金のサイトとして有名で、僕も1日一回はのぞくようにして、できる限りクリック募金に参加している。

で、最近dff.jpのトップページから、コニカミノルタのクリック募金広告がなくなった。
僕はWWFの活動を応援しているし、クリック募金のサイトとしてもシンプルな作りで好きだったので、ちょっと探してみると、クリック募金自体をやめたわけじゃなくて、diff.jpに広告を出すということを止めただけの様子

けれども、ここで大きな違いを見つけた。
それは、1日あたりの総クリック数だ。
桁数にして、一桁違う。
たかだかdff.jpに広告を出さなくなっただけで、それだけ落ち込むという事に、非常にびっくりした。

それと、可能であればdff.jpついでにコニカミノルタのクリック募金際とにも寄って、じゃんじゃん募金してやろうと思った次第。

あまりまとまらないなぁ。
もっと文章を書く練習をしようと思いました。

5.18.2010

小さな幸せを拾い集める。

帰りの電車で少しだけいいことがあって、疲れていても、探せばそれなりにいいことは転がっているんだなぁと。
もっと積極的に考えて、動かないといかんなぁと、そう思った次第です。

5.16.2010

国立科学博物館に行ってきました。

ふと思い立って、国立科学博物館に行ってきました。
大哺乳類点がやっていましたが、お金がないので今はスルー。
次のお給料が入ったら行こうと思います。

で、通常展示へ足を運んだ訳ですが、学生時代は学生証の提示で入れたので、その感覚で行ったものの、よく考えてみたら既に社会人になっていた訳で、600円の入館料を支払って入館。

こうしてお金を払って入ると、また違った気持ちで観ることができます。

上から順番に見て回り、各種展示に感激し、また地下で行われていた生物多様性に関する展示でも、種の大切さを知ることができました。
(もっとも、一言付け加えれば、もっと「日本固有の種」をアピールしてもよかったと思います。)

地球館は時間がなくて最下層しか回れませんでしたので、今度リベンジしたいと思います。

5.14.2010

久しぶりに昔の夢を見た。

最近、プログラミングにまとまった時間が取れていません。
スマートフォンでもかって、適当なLISP処理系でも積み込んで遊びたいなと思っている今日この頃です。



さて、今日の読書感想文は、アリス・イン・ワンダーランドを見た日に、映画がはじまるまでの待ち時間に購入した一冊です。
タイトルははじめてのトポロジー。
トポロジーといえば、位相幾何学として知られる学問で、近年、グレゴリ・ペレルマンによって3次元におけるポアンカレ予想が肯定的に証明され、解決された事で、一般にも名前をよく聞くようになった学問です。

本初は、そのトポロジーについて、極力数式を使わずに、形って何だろうか?という素朴なところから話を展開し、グラフ理論、ホモトピー、ホモロジーと、徐々にトポロジーへ話を広げていきます。

最終的にはトポロジーの入り口で話は終わるのですが、一般的な雑学としてトポロジーを語るには十分な内容だと言えるでしょう。

後半、ホモローグの話やホモトープの話、次元の話になったあたりは数式が多く登場しますが、それでも読みこなせない量ではないですし、基本的な用語さえ抑えておけば、やっている演算自体はシンプルなものなので、理解するのにあまり苦労はしないと思います。

本初の中で重要なのは、微分位相幾何学などの書籍で語られる、数式で表された厳密なトポロジーについて、図と言葉によって直感的、感覚的に理解させようとしている事にあると思います。

私自身、トポロジーの分野は門外漢ですが、なんとなく内容をつかむことができ、その面白さの一端に触れることができました。
これを読んで思ったのが、もう一度過去に紹介した物も含めて、ポアンカレ予想の書籍を読み直そうという事。

何とも奇妙な世界ですが、いずれはこれが物理学や工学とも密接に結びつく、面白い数学に発展するのかと思うと、ワクワクしてしまいます。
トポロジー、位相幾何学に興味はあるけれど、数式が多用される書籍はちょっと…と思っている方にはおすすめ出来ます。

5.10.2010

最近読んだ本の話。

タイトル通り。

今回読んだのは「水族館のはなし」という本。



著者は江ノ島水族館の館長さん。
僕自身、水族館や海洋好きとあって期待して読んだが、なんというか、形容しづらい読みにくさを感じた。

この手の教養書はハズレらしいハズレはそう多くないものだと思っていたが、まさか自分の興味のある分野の本で、これほどハズレ感を感じるとは思わなかった。

きっと、水族館の歴史や江ノ島水族館の方針等を記した記録としては優れているのだと思う。
けれども、なんともいい難い読みにくさを感じ、途中何度も挫折しかけた。

後半に出てくるバイジーの保護や、日本産淡水魚の話は、内容の面白さもあってすんなり読み進めることが出来たが、それ以外の所は文章が悪いのか内容が悪いのか、読み進めようという気になかなかならない書籍であった。

決して内容がおもしろくない訳ではない。
水族館の歴史的な話や、展示方法、展示生物の話、水産資源大国日本がどのように水族館や水棲生物に関わっているのか?など、テーマとしてはいずれも興味をそそる、大変優位で面白みのある物だと思う。

けれども、何度も書くが読みづらいのだ。
どこがどう読みづらいか、僕自身わかっていないので、それを書けないのが大変歯がゆいが、最後の最後まで読みづらさの残った一冊として、感想文をまとめたいと思う。

5.09.2010

映画に行ってきました。

五月晴れの良い日ですね。こんにちわ。
(GWも終わり、既に「夏休みマダァ-? (・∀・ )っ/凵⌒☆チンチン」とか言ってる方もいるかもしれませんね)

遅ればせながら、タイトル通り映画を観てきました。
観てきたのは、話題の映画「アリス・イン・ワンダーランド」。
ティム・バートン監督の意欲作とか評されていて、アバターの記録を抜いてるとかいうアレです。

せっかくなので最近の映画でよく採用される3Dを楽しんでみることにして、観てきました。
以下感想ですが、ネタバレは含まれていません。あしからず。

・ストーリーについて
アメリカ映画にありがちな一本道のストーリーで、特にハラハラ・ドキドキさせられる場面もなく、かなり単調でした。
頭を使わずに観ることの出来る映画ですが、ストーリーに重きを置くと、まったく楽しめないと思います。

・映像について
映像美はさすがだと思いました。
随所にCGが使われている他、小物にも世界観を崩さないためのこだわりというか、工夫と言うか、そういった趣向がこらしてあって、非常に楽しめました。
ただ3Dは飛び出すものではなく、最近主流の奥行きを感じられるもので、これについて「飛び出る!」を期待して観に行くと、ネット上によくある「言うほど3Dじゃなかった」という感想になるのかなと思いました。

残念な点としては、(おそらく3D映画一般に言えることだと思いますが)動きに弱い事です。
高速に物が動くシーン等は、映像がブレてしまって、少し残念な気持ちになりました。
このあたりは、今後の技術革新が待たれる所だと思います。

・その他
時間があわなかったので吹替版を観ましたが、吹替自体の作りはよかったです。
よくある、劇中の小物の表記まで日本語にしてしまう失態はしておらず、原語のまま劇中でも表記されていたので、その点はよかったです。
ただ、やはり原語+字幕で観た方が数倍楽しめると思います。
「日本語に合わせるために、若干セリフを変えてるだろ?」と思うところが何箇所かあったので、そこが残念な所でした。
あと、ファミリーはもう少し周りに気を遣うべきです。
特にオヤジ達。一番気になったのは、子供のうるささでなく、隣の席のおじさんがしていた腕時計に反射するスクリーンの光でした。
映画館内では時計も外すなり、何かしらの対策をして欲しいです。



頭を使わず、綺麗な画面を観て楽しむ映画としてはいい感じの映画でした。
もっとも、2度、3度観たいと思うものではありませんでした。

もしこれから観ると言う方が居たら、字幕+3Dで観ることを、個人的に強くおすすめしておきます。

5.04.2010

連休終盤でまさかの出会い。

出会いと言っても、工具との出会いですが。

ある程度プラモ用工具がそろって、あれこれとキットに手を入れるよう担ってからというもの、バイスとデジカメが欲しく鳴ってきていたので、それらを買えればと、休日の新宿に行ってまいりました。

そこで出会ったのがコイツ。



太洋電気産業のミニバイスです。
最初は「てだすけ君」という、はんだ付け用のとても便利なクランプを買おうと思って高島屋内の東急ハンズに行ったのですが、どうやら扱っていないらしく、代わりに使えそうなものを探していて、この小さなバイスに出会いました。

オモチャか?と思うほど軽く、本体すらプラスチックで出来ているというチープ感漂う作りだったので、「使えなくても800円弱なら部屋のオブジェになるだろう」と思って(100円ショップのクランプより使えればいいかな?程度に思って)買ってきたのですが、これがまさかの大正解の買い物。

吸盤による吸着力は非常に強く、コタツのテーブル板ぐらいなら軽々持ち上げられます。
金属加工なんかの強い力がかかる工作には不向きかもしれませんが、プラモデルやはんだづけにはまさにピッタリ!
それでいて、値段は1000円に届かない程度と安く、非常におすすめ出来る工具です。
(唯一、寿命が心配ですが)

大きさもタバコの箱程度と場所をとらないので、プラモデルや電子工作に最適なバイスを探している方は、ぜひ試してみると良いと思います。

連休総括

まもなく終わるので。

・プラモデル作った&キットと工具買い足した
・いこうかな〜と思っていた所、数箇所に行ってきた(感謝
・お勉強グッズを揃えた
・何人かの友人とサヨナラした

あとやってないのは部屋の片付けぐらいか。
引越に備えて、荷物整理も含めてボチボチやろうと思います。

5.02.2010

勉強したい!

先日買ったシュレッダーに、やってくるダイレクトーメルやら、必要なくなったAmazonの納品書やらを食べさせては(・∀・)ニヤニヤしてます。

今日は何て事のない日記で、勉強したいなぁという思いに駆られているというお話です。
手始めにいくつか教科書を揃えたので、それらを読みながらちょっとずつ進めていきたいと思います。

学習記録をつけると良いなんて話を聞いたことがあるんですが、学習記録とか続かない方なので(そんなことに労力を割きたくないというのが本音ですが)、その手のログは極力つけないようにしようと思います。
(プログラミングなんかだと、勝手にリビジョンシステムがログを取ってくれるのになぁ)

もっとも、せっかくの連休なので、この休み中はゆっくりしたいと思いますが。天気も良いそうですし。

資格手当もいくつかの資格・検定について付くようなので、ふら〜っと情報系の検定でも取ろうかと思います。
その手の話に付いては、またいずれ。

個人的な趣味で、気象予報士も取りたかったりして、勉強したいなと思った日の日記でした。
学習というより楽習だね。

5.01.2010

「物理学」の伝記。

最近読んだ本の話。

工学系ながらファインマン先生のファンを自称している私ですが、科学史や物理学全般に強い興味があります。
そんな中、書店で目にして、目次にファインマンが入っているのを見て下巻を衝動買いし、翌日店頭ではゲット出来ずにアマゾンで上巻を注文するという形で上下巻を揃えて読んだのがこちら。



物理学天才列伝(上下巻)。
物理学に関わった天才たち29人を、各分野に分けて、彼らの人となりを、その研究成果と合わせて紹介している書籍です。

29人の選び方には若干疑問符が残るものの、内容としては現代科学の父ガリレオによる科学のはじまりから、車椅子のニュートンこと、ホーキングによる超近代宇宙科学まで、力学、電磁気学、熱力学、統計力学、量子力学、相対論、素粒子物理学、原子核物理学、天文学と宇宙論といった、物理学の主要分野をほぼすべてカバーした内容となっています。

流体屋としては、流体を扱っている項がとても少ないのが残念でしたが、29人それぞれが、なんらかの形で他の天才の章に顔を出していたりして、とてもバランスの取れた内容だとは思いました。

熱力学や素粒子、相対論のあたりは数式による解説があり、いわゆる伝記もののように誰でもがすんなりと読める作りにはなっていないものの、内容は平易でわかりやすく、高校程度の物理の知識と、最新の科学に対する興味があれば楽しめる書籍になっていると思います。

各偉人の人となりも書かれており、どんな人生を送った人たちだったのか?をうかがい知ることが出来、天才の人間たる側面を、29人連続で知ることの出来る、数少ない書籍であるとも言えます。

この本を一言で表すならば、「物理学の伝記」で、「誰か」でなく「物理学」そのものを伝記調にまとめた傑作だと言えるでしょう。
時系列で起こった事がまとめられた表も収録されているので、科学史の教科書として使っても面白いと思います。

一人でも好きな科学者の名前が挙がっていたら、全編を通じて読む価値のある書籍だと思います。
他人にもオススメできる、大変良い読み物でした。

4.30.2010



初任給が入ってから、一番大きな出費です。

そう、我が家にもセキュアな時代が到来しました。
電動シュレッダーの購入です。

A4が二つ折りで無いと入らない、連続稼働時間が3分まで、一度に多くの書類を裁断することは出来ないと、やや制限は多いものの、CD/DVDからカードまでいけるパワフルなモーター搭載で、新宿ヨドバシのシュレッダー売上ランキング2位のコイツに惚れ、買ってきてしまいました。

1万円以内で購入できるシュレッダーとしては高機能な方で、私の購入したブラック+シルバー以外に、オレンジ+ホワイトというカラーラインナップもあり、お部屋に合わせて選べます。

動作音は公称50デシベル(モーター空転時)で、夜間でも安心して使えるとありますが、確かに隣の部屋まで響くほどではないものの、それなりに動作音がします。
静かさを期待しすぎると痛い目をみるかもしれません。

ダストボックスはメディアが流れ込む所と紙類が流れ込むところがわかれていますが、捨てる時には双方が混ざって出てこないようにしなければいけないので、多少慣れが必要だと思います。

書類のカット幅は非常に細かく、クロスカットなので安心感があります。
本体重量は、男の人ならば片手で持てる程度の重さで、家の中を移動させる分には申し分ない重量です。
(店舗から自宅に運ぶのに、少し疲れましたが。)

大きさは、必要なスペースがB5ノートより一回り小さいぐらい、高さも大体同じ程度で、机の上や足元に置いてもスッキリ収まるサイズです。

まだクレジットカードの利用明細と携帯電話の利用明細しか食べさせていませんが、バリバリと書類を食べる姿が愛らしく、大変気に入りました。

シュレッダーを買おうと思っている方で、上記の問題が気にならない方はぜひどうぞ。
個人的にはおすすめです。

4.26.2010

今日のひとこと。

1.スマートフォン欲しい。

2.お給料入った。でも銀行の関連書類がまだだから、しばらくお預け。

3.興味の向くまま本を買ってたら、積読状態にななりそう。ここらで打ち止めとこう。

4.会社でのハードルが上がってる気がする。適度に抑えるべきか。

5.新江ノ島水族館行きたい。(一緒に行けるご友人様、連絡ください)

6.書類整理したら、何となく今月が振り返れてよかった。

7.もう少し身の回りを整え、旅立ちに備えたい。

8.最近、あんまりプログラミングしてないなぁ。

以上。

4.25.2010

映画を観てきました。

観たのはシャッターアイランドという、レオナルド・ディカプリオ主演のミステリーもの。
なんだかふっくらした感じのレオ様に違和感を覚えつつ、観てまいりました。

おもしろかったというより、考えさせられたタイプの映画でしたが、内容については言及しません。

これから観ようと思っている非とのために一言。

映画館に入ったその瞬間から、シャッターアイランドにいることを自覚しなければ、ラストを先読みすることはできないでしょう。

ミステリー好きの人皆にオススメできる作品ではないですが、考えながら映画を観るのが好きなら、楽しめるかもしれません。
多少グロテスクな映像表現が含まれるので、苦手な人は注意してください。

4.23.2010

仲間にめぐまれる素晴らしさ。

出身研究室のメーリングリストから、やたらとメールが飛んできてます。
部外者になったんですから、登録解除して欲しいものです。

自力で解除しようと出身大学のメールシステムにアクセスしたら、新入生向けのシステムがGmailに切り替わってました。
進歩したもんです。それはそうと、肝心の登録解除は、5月末にメールシステムが停止するそうなので、それまで放置することにしました。


さて、久々にお絵かきです。
描いたのは、最近なじみの工具たち。

働いていて思うのは、仲間にめぐまれることの素晴らしさというもの。

私はどちらかと言えば何かを学ぶことが好きな類の人間ですが、行動力はあまりありません。
けれども、この4月から、新たな仲間に恵まれたことで、あれやこれやと興味のあることに手を出し、議論できる環境に身を置けるようになりました。

そうして思うのが、仲間の素晴らしさと、仲間のバランスです。
もちろん、仲間たちは私のように学びとるのが大好きな人ばかりじゃありません。
けれども、学びとるのが好きな人とそうでない人との塩梅が丁度良く、また、根っこにある価値観の種が、似通ったレベルにある仲間たちなので、非常にバランスが取れているなと感じている次第です。

方や勉強しょう!と声をかけ、賛同者を集め、そこに対して不満やストレスがたまってきたら、もう一方が飲みにいこうぜ!と声をかけ、差し引きで全体が調和するようなスタイルが理想形かなと。

「何ごともバランス感覚が大事で、バランスを育てるのはセンスだ」と言った高校時代のあまり好きでない知り合いが居りますが、まさにその通りであるのかなと。
センス(当時その知り合いは感覚だと言っていたけれども、要するに価値観)の似た人たちで集まれば、バランスが取れる方向に収束していくのかはわかりませんが、良い価値観が良いバランスを生み、良い仕事につながるのは間違いなさそうです。

仕事論みたくなりましたけど、要するに、「今のところ良い職場に恵まれたと言えるのではないか」というご報告でございました。

4.21.2010

忠誠の証

すっかり忘れてました。
家に帰ると、クラブニンテンドーのプラチナ会員向けプレゼントとして、ゲーム・アンド・ウォッチ復刻版が届いてました。
言うなれば、任天堂への忠誠の証です。


こんな外箱につつまれ、無造作にポストに放り込まれてました。
裏面には宛名シールがはってあります。


開けてみたところ。
箱の中にまた箱。
過剰包装なんじゃないだろうか。


さらに箱の中身。
取説と組み立て式の、紙でできている専用スタンド。
さらに箱。本体は3重の箱に包まれているという厳重ぶり。
やっぱり、ちょっとだけ過剰包装なんじゃないかと思う。


本体表面。
元祖を知らないのでなんとも言えないけど、ボタン類のクリック感というか、押した感じは現代的。
ボタンの表面こそゴムだけど、反発力が最近のゲーム機のボタンに似てると思う。


裏面。
クラブニンテンドーのマークに加えて、コピーライト表示は1980-2010になってる。
ゲーム・アンド・ウォッチが携帯ゲーム機の扉を開いてから、もう30年になるんだなぁ。


スタンドに立ててみたところ。
ウォッチもーどにしても、時計は右上にちょこんと表示されるだけだから、スタンドに置いてもあんまり役に立たない。
観賞用かな。

こいつをもらって、最近全然ゲームしてないことに気づいた。
食指が動くゲームがないっていうのは大きなところだけど、Wiiのバーチャルコンソールでも積んでるゲームが何本かある。
これを機に、少しゲームしようかなぁ。

4.18.2010

秋葉原へ。

いってきました。
購入したのはハンダごてとその周辺セット。
趣味でハンダ付けをはじめるわけじゃなく、仕事上できないといけない危機感に襲われたためです。
最初はリード線の予備ハンダとか、抵抗をユニバーサル基盤にハンダ付けするところからスタートして、ある程度なれたら何かしらのキットを作ってみようかと思います。
マイコンとかも興味あるんで。

あと、我が家にずっと眠っている、トラ技のUSBマイコンも、どうにかして使ってやりたいです。
よーし、空き時間を見つけて打ち込むぞ〜。

4.15.2010

物理の天才たちに学べ。



学部に通っていた時よりずっと長い––4倍近い––通勤時間をつぶすため、あれこれと本を読んでいます。
そんなわけで、最近読んでおもしろ買った本の話です。

タイトルは「ニュートリノの夢」。
ノーベル物理学者、小柴昌俊先生の自伝的書籍です。
東京新聞に連載されていたコラムをまとめたもので、文章は大別された章と、それを形作る小さなまとまり(おそらく連載1回分の分量)で構成されています。

その構成もあって、ちょっとした時間に読むのでも「まとまり」単位で読み進めることができ、待ち合せの時間つぶしにも最適でした。

内容は小柴先生の誕生から少年、青年時代を経て、いかにして物理学の道に進むようになったか、海外での研究員時代はどのようなものだったか、ニュートリノ検出までの道のりはどのようなものだったかなど、時系列にまとめられた内容とともに、当時親交のあった朝永振一郎博士や湯川秀樹博士、南部陽一郎博士など、著名な物理学者との関わりが、大変面白く描かれています。

最後はノーベル賞の受賞から今後の活動まで言及されており、ひとりの優秀な実験物理学者の考え方や人となりを知るには十分な内容の書籍であると思いました。

新聞に連載されたコラムだけあって、難しい物理学の話はほとんど出てきません。
なので、物理学に触れたことがない人でも、十分読み進めることができると思います。
(ただ、科学【中でも素粒子物理学や原子核物理学】についての基本的な知識があれば、何倍も楽しめる内容だと思います。)

科学に関連した、こういった読み物は、いつでも気持ちを少年時代に引き戻してくれる、素晴らしいツールだと思っています。

4.13.2010

大人買い

前々からずーっと欲しいと思っていた書籍を、アマゾンにて大人買い。
占めて2万円弱。
時間がどれだけ取れるかわからないけど、手元にきたらじっくり読もうと思います。

4.10.2010

世界にいこう。

世界に出るために。
急いでいろいろと勉強せねばならなくなりました。
がんばれ。

3.27.2010

久しぶりにニュートンを買った。



表紙を見て、書店で衝動買い。
とはいえ、気になったのは表紙にでかでかと書かれたアインシュタインの顔と方程式じゃなくて、左下の方にかかれてるチリ巨大地震と日本の津波という方。

割かれてるページがすくなくて残念だったけど、ニュートンらしい、読みやすい記事だった。
それに加えて、大好きな電子顕微鏡写真も見られたから満足。

3.26.2010

細かい作業。



どうやら先日部屋を掃除した時にやらかしたらしく、製作中のウォーターラインモデルの、索敵灯を配置する台座を紛失してしまった。

紛失したからといって、「じゃあ無しでいいや」と言える場所でもないので、パテと余ったランナーをつかって自作。
すこし広めに光硬化パテを広げて、LEDライトで硬化させたあと、デザインナイフで適当な大きさに切り出し、金ヤスリで整形。
最後にピンバイスで穴をあけて、余ったランナーを適度な太さにしたものをつっこむ。
で、上記台座の完成。

なんか、久々に細かい作業した気がする。。。


追記:
最後の最後でやらかした。
トップコートを吹いたあと、乾燥する前にちょっと台に触れちゃって、サーフェイサー吹くのに使ってるダンボールの中にドボン(;A;)
すぐに引き上げて粉を払ったけど、汚くなってしまった……orz
凹むわぁ。

3.25.2010

すごーく久しぶりにmixiにログインした。

2年ぶりぐらいにログインしたけど、アカウントが生きてた。若干の感動を覚えた。
それだけ。

3.24.2010

卒業しました。

親しい人には既に伝えましたが、(日付変わって既に昨日のことだけれども)卒業しました。
学生生活ともこれでオサラバです。

かといって何か変わるわけじゃなく、相変わらずLISPとPascalでコーディングしながらプラモデル作って、バカなことをブログに書き散らしながら生きていこうと思っています。

なんとなく良い区切りだったので、エントリをアップしました。

これからも皆さんどうぞヨロシク。

3.22.2010

すっかり忘れてた。

部屋を片付ける時PCを動かそうと思ったら、何やら赤いケーブルがPCから伸びていることに気づいた。
よく考えたらSUSEやら何やらネットワークインストールする時に、無線より早くて安定するだろうという理由でケーブルを差し込んでインストールしたんだった。

しかも、その後も外すことなく、あまり気にせずネットをしていたという……。
それに気づいて、早速無線LANの設定をすることに。

たしかopenSUSE 10.xの時に無線の設定をやったメモがどこかにあるハズと思ったら、ソフトウェアサポートのために一時解説してたブログの方らしく、すでにデータがなかった。

記憶を便りにやったことを書き出してみると
・ドライバいれる
・ファームウェアいれる
・ネットワーク接続の設定する
・(゚д゚)ウマー
の4ステップだったことを思い出した。

ふとYaSTを見ると、ドライバとファームウェアがすでに導入されている。
いつからこんなに便利になったんだ(笑)
ということで、面倒なステップなしに、ネットワークマネーじゃからSSIDとパスフレーズを設定してやるだけで、Intel Pro Wireless 2915 agbはすぐさま使える状態になってくれました。

そんなわけで無線記念のメモ。
まだまだ部屋の片付けは続く。