読書。
といっても、読むというより、やる。
今回読んだのはこれ。
江戸の数学。和算なる書籍。
今日本では、一部の人に和算がブームで、日本古来の数学をやろうなんて形で、いくつか書籍が出てる。
で、今回は他の書籍に比べて、雑学と実際の問題とが混じってておもしろそうだと思って購入に至った。
内容は中学〜高校程度の幾何学の問題が中心で、江戸では他の文明よろしく、日常で実用になる幾何学が研究の主題だったことがうかがえる。
さらにそこから発展して、パズル的な問題も複数あって、一種のヒマ潰し(そう、本書を手にとった私のように)として、和算が親しまれていたこともわかる。
が、意外に難しい。
中学〜高校程度となめてかかるなかれ。
確かに現在学校で教えている、西洋由来のやり方を取れば、すんなり解ける問題も多くある。
けれども、和算的にやろうとすると、たちまち難しくなる。
のんびりと解くつもりが、中にはガッツリ数学しちゃった問題もあった。
私が和算慣れしていない、幾何学が苦手、数学から離れて久しいというのもあるが、和算の発想は面白いながらも、難しく感じた。
けれども、この難しい問題に取り組む事が、なかなか面白い。
この辺は、数学が好きな人なら分かってもらえると思う。
西洋のやり方と江戸のやり方を比較しながら、シンプルなパズル問題に取り組む。
正直に言うと、私はすべてをクリアすることができなかったし、のんびりという訳にもいかなかったが、今後も機会があればちょこちょこ取り組もうと思う。
(特に後半の問題は難しいのが多いと思った。)
不満な点を挙げれば、和算の考え方に付いて突っ込んだ解説が無いのと、西洋数学の記法と和算の記法が混在していて、大変な違和感を感じる点が大きい。
和算的に書くなら和算的に統一すべきだし、それへの解説として西洋的記法を用いるなら、それは和算側とは別記するべきだったと思う。
この辺の気持悪さに嫌悪感が出なければ、雑学+パズルブックとして楽しめるのではないかと思う。
たぶん、半額ぐらいならもっと売れただろうと思う書籍だった。
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