3.21.2010

読書



最近読んでおもしろ買った本。
タイトルのまんま、波やら浜やら港やらのお話がたくさん書いてある一冊。
分野としては海岸工学とか港湾工学とか呼ばれる分野に分類される内容の書籍。

その分野の一般常識を知る上での入門書としては非常に優れていると思う。
工学と名がついているけれど、数式らしい数式はひとつも出てこない。

中心になっているのは波の話で、次いで海岸浸食や港づくりの話が収録されている。
最後にはちょろっと船の話も入っていて、幅ひろく港湾に係わる海のことを学ぶには最適な書籍だと思った。

ひとつひとつの話題を「話」という単位に分類し、長くとも3ページ程度で解説しているので、ちょっと読むにも適しているし、なにより次々新しい話に入れるから、読んでいて飽きない。
加えて、どこから読んでも楽しめるのが個人的にはよかった。

出版年度を見ればあきらかだけど、「今」と照らし合わせると古さが目立つ記述もあった。
それでも、波や海岸の事を知る上での入門書としては、大変価値のある一冊だと思う。

これを読むと、たかだか海岸のことであるのに、しかも海に囲まれた日本という国に住んでいるのに、これほど知らないことが多いのかと驚かされた。
特に海岸浸食の話や、港湾遺産の話題など、中学生ぐらいの教育カリキュラムに組み込んでも良いだろうと思える内容があり、考えさせられるところもあった。

海に興味があるけど、どこから勉強していいかわからないなら、ぜひここから。

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