3.04.2008

GnuWin32の導入。

先日のcoLinuxのアップデートを行ったときの記事で、UnxUtilsというUnixのコマンドをWindows上で手軽に使うためのツール群を紹介しました。

きっとダウンロードページに行かれた人はがっかりしたと思います。

何せファイルのバージョンは古いし、もう数年間も更新されておらず、バグすら放置されているのですから。



ですが、それでもちょっとした作業をこなすにはとても手軽で、強力なツール群であることは間違いないでしょう。

シェルスクリプトも走らせられますから、Unix上で動かしていたあのスクリプトを、ちょっとWindows上で走らせたいんだよなという時も、すぐに使えて便利です。



さて、こうしてヨイショしたUnxUtilsを私は使っているのかというと、答えはNoです。
先日の記事で書いたのは、あくまで幸せになれると思うだけで、私自身がそれを使ったことによって幸せだったのは、もはや数年も前の話だからです。



そんな後ろめたさを感じたので、今回は私が日常的に使っているツールのご紹介です。

その名はGnuWin32。みたまんま、Gnu謹製ツールをWindows上で動かそうっていうプロジェクトです。UnxUtilsと違い、こちらは活発に開発が続けられています。



導入はUnxUtilsのzipを解凍のみ(お好みで環境変数をどうぞ)という手順に比べればやや複雑ですので、ここにその手順を載せておきます。

ざっと書くと

1.GnuWin32からフルパッケージをインストールするためのアーカイブを入手(GetGnuWin32-x.y.z.exe)

2.GPLv2に同意できるなら、それにAcceptして適当な場所にファイルをダウンロード

3.コマンドプロンプトを立ち上げて、ファイルをダウンロードした場所にcdする

4.Readme内のInstallセクションに従ってインストール



といったところです。以下にReadmeに含まれるInstallセクションのうち、はじめてのインストールで必要となるだろう、第6番までの手順の超訳版を置いておきますので、参考にでもしてください。

(当方英語力皆無ですので、誤訳等、ご指摘くださるとうれしいです。)



第6番で解説されているように、Startmenuを適当な名前でスタートメニューにコピーすると、でろっとインストールしたコマンドの一覧がスタートメニューから参照できるほか、gnuwin32というアイコンからGnuWin32に関連した環境変数の通ったコマンドプロンプトを起動することが出来ます。



== 以下、超訳


Installation
------------

In order to get installed the GnuWin32 environment, you may have to
edit the file DOWNLOAD.BAT: Here you can choose the mirror nearest to
you. When you don't have a running wget environment (the command
'set WGETRC' on the command prompt says 'WGETRC is not defined'), then
you may edit the local bin\wget.ini sample file. This is especially
important if your connection to the world wide web depends on some
proxy servers.
GnuWin32環境をインストールするために、DOWNLOAD.BATファイルを編集しなければいけないかもしれません。
つまり、ここにあなたの近隣のミラーサーバを記述するのです。
あなたがwgetを実行できる環境をもっていない
(set WGETRCというコマンドを打ち込んだときに、'WGETRC'は内部コマンドまたは外部コマンド、操作可能なプログラムまたはバッチファイルとして認識されていませんといわれる)
ならば、ローカルにあるサンプルファイル、bin\wget.iniを編集する必要があります。
特にプロキシサーバを介してウェブに接続する場合、この作業が必要です。


Then do the following:
つぎの手順に従ってください。

1) In the start menu click "run", type "cmd" and cd in the directory
where DOWNLOAD.BAT, INSTALL.BAT etc. are located.
1) [スタート]メニューから[ファイル名を指定して実行]を選び、cmdとタイプします。その後、DOWNLOAD.BATやINSTALL.BATなどのファイルがあるディレクトリにcdしてください。

2) To specify a server, enter "SET GNUWIN32_MIRROR=<mirror-list>",
where <mirror-list> is a space separated list of <mirror>s and a
<mirror> can be one of the following names:

aleron (US)
belnet (BE)
easynews (US)
heanet (IE)
internap (US)
jaist (JP)
keihanna (JP)
kent (UK)
mesh (DE)
optusnet (AU)
ovh (FR)
puzzle (CH)
switch (CH)
umn (US)
unc (US)
voxel (US)

Example: SET GNUWIN32_MIRROR="umn unc voxel". If you don't set
anything, then umn is used.
2) GNUWIN32_MIRROR環境変数に、SET GNUWIN32_MIRROR=<mirror-list>のようにしてミラーサーバをセットしてください。ミラーサーバ名は下記のリストから選択できます。

  aleron (US)
belnet (BE)
easynews (US)
heanet (IE)
internap (US)
jaist (JP)
keihanna (JP)
kent (UK)
mesh (DE)
optusnet (AU)
ovh (FR)
puzzle (CH)
switch (CH)
umn (US)
unc (US)
voxel (US)

  例:SET GNUWIN32_MIRROR="umn unc voxel"
  もしあなたがこの変数をセットしなければ、umnサーバが使用されます。


3) To download the newest packages, run DOWNLOAD.BAT. You may first
edit the file EXCLUDE.TXT to prevent downloading some obsolet
packages or those packages that are excluded by other packages.
3) DOWNLOAD.BATを実行して、パッケージ群をダウンロードしてください。
  ダウンロードするパッケージをカスタマイズするには、EXCLUDE.TXTファイルを編集してください。


4) To extract the newest archives, run INSTALL.BAT
4) ダウンロードできたら、INSTALL.BATを走らせ、ダウンロードしたパッケージを展開します。

5) As administrator, you may copy the subdirectory GNUWIN32 that is
created or updated by INSTALL.BAT at any desired place, e.g. at

C:\Program Files

Note that when you copy the files within an NTFS file system, the
access rights are inherited from the destination directory, what
in general is what you want. However, when you move the directory
instead of copying it, then the access rights, ownerships etc. are
not changed.

After copying the gnuwin32 subdirectory, you probably will have to
run the BATCH script GNUWIN32\update-links.bat. It adjusts all
Windows shortcuts and creates a start menu folder. The first time
it is run, it creates a protocol file GNUWIN32\update-links.txt
that is reused for performance reasons whenever the GNUWIN32
folder is moved or copied again and update-links.bat is restarted.
5) この作業はAdministrator権限を要求されるかもしれません。
  すなわち、INSTALl.BATによって展開されたGNUWIN32のサブディレクトリをコピーするのです。(例えば、C:\Program Files下など)

  ノート:(略)

  gnuwin32のサブディレクトリをコピーし終わったら、あなたはバッチスクリプト(GNUWIN32\update-links.bat)を実行しなければならないでしょう。
  これは、すべてのWindowsショートカットとスタートメニューフォルダーを作成し、整備するものです。
  最初にこのスクリプトを走らせる時、このスクリプトはGNUWIN32\update-links.txtというファイルを生成します。
  これはGNUWIN32を実行するフォルダが移動またはコピーされ、update-links.batが実行される度に使われます

6) The subdirectory "GNUWIN32\Start Menu" contains links to the
documetation files of the various projects. There is also a link
called "gnuwin32.lnk" which points to %windir%\system32\cmd.exe
and opens a command window with all essential environment variable
set or adopted.

You can move this links into your "Start Menu" directories.

6) サブディレクトリ"GNUWIN32\Start Menu"に含まれるものは、各種のプロジェクトが有するドキュメントファイルへのリンクです。
  "gnuwin32.lnk"というリンクもあります。これは %windir%\system32\cmd.exe を指していて、環境変数などがセットされたコマンドウィンドウを開きます。

  あなたは、これらのリンクをあなたのスタートメニューディレクトリに移動して使うことが出来ます。


# 2008/09/17 太字にしたりタグ付けしたりした。

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