アメリカとドイツの天体物理学者が、スーパーコンピュータを使った数値計算で「ブラックホールの質量はこれまで考えられていたよりずっと大きい」といえる結論を導き出したそうな。
そもそもブラックホールは、ある一点に質量が集中しているような天体のこと。
太陽に代表される、自分自身で光っている星(恒星)がその一生の終わりに超新星爆発を起こし、その後にできる天体なんて言われているモノ。
当該論文をまだ読んでいないし、ニュースで見ただけだから詳しい突っ込みはできないけど、まず彼らが「信頼できる」と主張している数値計算モデルが本当に信頼できるものなのかが疑問。
確かに数値計算の手法については信頼できるものを採用したのだろうけれど、そこで利用したモデルが理論とかけ離れていたり、現実離れしたものだったら、アニメーション物理学よろしく、コンピュータの中でだけ起こることとして片付けられてしまうからだ。
記事中では「実証済み」とされているけど、それって本当なんだろうか?
これだけ信頼できるモデルなのに、これまで登場しなかったのはなぜなんだろうか?
これまでだって、同様に数値計算を用いた手法でブラックホールの質量を見積もったはずだ。
なのに今回の方法では、これまで考えていたよりずっと大きな質量がはじき出されて、しかも望遠鏡による観測ができたというんだから驚き。
(きっと記事を書いている人も、私同様そんなに詳しくないんだろう。スパコンのすごさの説明とか、ブラックホールの質量がこれまで考えられていたより大きいかもという点に重点を置いて解説していて、計算結果をどのように観測と一致させたのかが書かれていない。ブラックホールそのものが観測できるなら、これまでの見積もりが間違っているという前提がそもそも間違っているじゃない。)
ともあれ、私はこの数値計算による手法を指示したいなぁ。
宇宙にどれくらいのブラックホールがあるかわからないけれど、全部のブラックホールがこれまでよりずっと大きな質量を持っていたとするならば、ダークエネルギーやダークマターという呼称で呼ばれていた、宇宙に存在する私たちの知っている原子からなるものではない新しい概念の観測を行わなくても良いかもしれない。
ダークマターの正体がこれまでより大きなブラックホールの質量で、それの持つエネルギーがダークエネルギーだとすれば、物理学はこれらを説明するための新しい理論を要求しないだろう。
# それにしても、テキサス大は62TFLOPSなんて性能のスパコンを所有しているんだねぇ。驚いた。
# 東京工大のTSUBAMEと同じぐらいかね?
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