3.08.2009

本を読む。

たっぷりある時間を読書に使う。
この時期はそれほど忙しくなくて好き。

今回読んだのは「ファインマンさんベストエッセイ」。
前回読んだ「ご冗談でしょう~」に続いて、Richard.P.Feynmanに関する著書。

率直な感想としては、「大変難しい書籍である」というのが適当かな。
「ご冗談でしょう~」のような軽妙なトーク集かと思いきや、技術的な知識を必要とする読み物がいくつも収録されていた。

そこにこそ、物理学者ファインマンの姿を見ることができるのだけれども、「ご冗談でしょう~」に比べればずっと難しい。
なるほど、道理で価格的には「ご冗談でしょう~」と大差ないのに、Amazonのランキングでも下の方にあるわけだ。

宗教と科学とか、主題を見ただけでは哲学と思わしきものから、スペースシャトル・チャレンジャー号の爆発事故に関する調査報告書といった、一見して科学的要素を含んでいると分かるものまで幅広く収録されている。

こういう言い方はファインマン本人は嫌うと思うけど、「ファインマン哲学」の詰まった一冊なんじゃないだろうかと思った。

万人にお勧めはしないので、興味のある方だけ感想を共有しましょう(笑)

SSHとPuttyを使って公開鍵暗号方式での認証を実現してみる。

一昨日あたりから育て始めた今年のアルテミア。
さすがに数回目になると、水温調節なんかも慣れたもんだね。

今年は贅沢にお台場の海水を使って育ててるんですが、今までの広々した佃煮の瓶から、諸事情でクスリの小瓶に変わったところが、アルテミアさんたちにとってみれば残念か。

個人的にはこちらの方が観察しやすくていいんだけどね。
今年はえさの与え方なんかも工夫して、何とかひと月以上生きて欲しいところ。
(現在の記録は天然塩水による二十数日だったと思う。)

ある程度育ったら、ここでもお披露目しちゃおっかなぁ~♪(ニヤニヤ


そんなことは、置いといて、今日の主題。
別に何か公開鍵暗号方式認証にする理由があった訳じゃないけれども、そういえば今まで一度も試したこと無かったなぁと。

何せPutty使って接続する先は、ローカルにさも別ネットワーク上のコンピュータのごとく居座っているcoLinuxさん「だけ」なものだから、パスフレーズ認証でなんら困らなかったんだよね。
(もっと言えば、SSHすら使う必要がなくて、TELNETでも十分だろうと。)

だけど、せっかく環境がそろってるわけだし、Sidも新しくなってから落ち着いてきたみたいだし(なんて良いながら、今日コンパイラのアップデートがあったけど)、いっちょやってみるかということで。

といっても、特別何かやった訳じゃなくて、先人たちの知恵の記録を拝借しただけ。
参考にしたのはこちら

我が家のPuttyはごった煮版だけれども、特別注意する点は無かった。
面倒だったので、Windowsでキー生成しちゃったけれども、そのうちLinux側でキー作るってやつにもチャレンジしてみよう。(たぶん一生やらない。)

3.04.2009

USB危機一髪。(3)


▲ デスクトップに燦然と輝く Dr.UFD のアイコン


(2)からの続き。
そう、どうやってここにたどり着いたかは覚えていない。
なにかの日記にあった記事からたどり着いたのかもしれない。

結局私のUSBメモリを救ってくれたのは、Dr.UFDという怪しげなツールだった。
PQIによる製品のようだが、無料でダウンロードできる。

物理フォーマットを施すツールなのかと思いきや、アップデートをさせるような雰囲気の表記、動作があるので、ファームウェアのアップデートによって初期化してしまうようなタイプのツールなのだろう。

あれだけ苦労して、こんなのでうまくいったら、他の情報は何なんだと思いながら実行したが、結果としてうまくいってしまった。


▲ 見た目こそチープだが、某ウィルス対策医よりはずっと役に立つ


結局のところ物理フォーマットは必要なく、ファームウェアアップデートで対応したような形だが、ありがちな解決方法な気がしなくもない。

現在USBメモリは、あんな苦労など嘘だったかのように、ごく普通に動作しているので、是非とも悪夢であったと思いたいところだ。


▲ 何事も無かったかのように仕事をこなすUSBメモリ氏


原因究明こそできていないし、もしこのプロテクト構造を自由に操れる(例えば、あるフラグのON/OFFだけでプロテクトをかけられるのだとすれば、パスフレーズによってそれを保護しつつ、読み取り専用ファイルシステムであると様々なOSに認識させられるUSBメモリスティックを作ることができる。OSの機能に依存することなく、追加のソフトウェアも必要ないから、たとい相手先にソフトがインストールされていなくとも、書き込まれてしまう心配はない。)ようになるとすれば、それはおもしろいソフトウェアにつながっていくんじゃないかと思うし、なぜこんな状態になったのかがつかめれば、もうちょっとマシな記事も書けるだろう。

けれども、とりあえず現状では動いてくれていて、特別不便に思うこともないので、このまま様子を見ようと思う。
3記事にも渡る駄文につきあっていただいた皆様には御礼申し上げたい。

っていうか、同じネタで3記事書くとか、私ってば、暇にもほどがありますな。

USB危機一髪。(2)

(1)からの続き。

そんなわけで、Windowsに舞い戻った私は原因究明を行うことにした。
まずはHP等が出している、著名なフォーマットツールをダウンロードしてフォーマットを実行。

やはり最終段階でWrite-protected!とエラーをはき出す。
どうやら、何らかの原因で書き込みプロテクトがかかってしまっている状態らしい。



▲ HPのUSBメディアフォーマットツール。DOSのシステムファイルを放り込むことで、ブータブルなUSBメモリスティックを仕立て上げられるので、私の環境においてはLinuxを導入する際などに必須。システムファイルが入ることで、USBメモリをフロッピーディスク代わりに活用できる点もうれしい。



▲ こちらはPanasonicのディスクフォーマットツール。USBメモリ向けではないものの、ディスクシュレッダー機能が付いているので重宝している。



もちろん、私のUSBメモリにはハードウェアスイッチで操作するタイプの書き込みプロテクト機能なんてものは付いていないから、やはり内部に原因があるとにらむのが正解なんだろう。

書き込みプロテクトを何とか外せないかとあれこれ試行錯誤するものの、アクセス権限を直接いじれるわけでもなし、Linuxのように読み書きモードを切り替えられる訳でもなしで、結局八方ふさがりとなってしまった。

そこで、今度はGoogle先生にお伺いを立てる。
すると、沢山の似たような事例が出てくるではないか!

「こりゃ、すぐに解決しそうだな。」

そう踏んだ私は、沢山の事例の中でも似ている事例をチェックすることにした。
しかし、いずれも解決していないか、役に立たないものばかりだ。

例えば、

・(ある質問者に対して)ハードウェアの書き込み禁止装置が働いていませんか?
→ 私のUSBメモリには、そんな高尚な機能は付いていない。

・(こちらも同じく質問者に対して)少しはしらべたらどうですか?
→ ごめんなさい。調べてこの質問に行き当たってるんです。

・(同)何回かフォーマットしたらいけますよ
→ すでに10回以上フォーマットを試しているんです……。

・(同)HPやPanasonicのフォーマットユーティリティは試しましたか?
→ それでもダメだから、Google先生にお伺いを(ry

等という調子だったので、検索キーワードを変えてみることにした。

今度は、多少実用になりそうな話題があがってきている。
なるほど、どうやらこういう二進も三進もいかない状況になったときには、ローレベルフォーマット(物理フォーマット)をかけるのがストレージの通例らしい。

……しかし、USBメモリの物理フォーマットなんて聴いたことがない。
調べてみると、Buffaloから物理フォーマットも可能なディスクフォーマッタが入手できることが分かった。

早速ダウンロードして実行するも、どうやらデバイスサイドの対応が必要らしく、物理フォーマットボタンはDisable状態のままだ。


▲ 我が家ではダメな子だった、Buffaloのフォーマットツール。環境によっては救世主になり得るんだろう。ちなみに、赤丸で囲まれた部分が物理フォーマットボタン。中央右側に見える物理フォーマット云々は、MO向けのオプションなようだ。


このままでもいけるかもしれないと淡い期待を寄せ、フォーマットを実行するも、他のツールと同じで書き込みプロテクトがかかっている旨が表示される。

ダメだ。

既にこの時点で数時間が経過しており、いよいよあきらめようかと考え始めていた。

ただ、物理フォーマットという方向性は正しそうだから、このUSBメモリに使える物理フォーマットツールがきっとあるはずだと考えた。
ストレージを開発しているところなら、出していてしかるべきだろうと考えたのである。

この考えに従っていろいろ調べていくと、どうやらUt165という、コントロールチップなのか型番なのかわからないが、そんなものがキーワードになりそうだと分かってきた。

早速調べてみるも、ディスクユーティリティだけで400MBを超える数値が散見されるなど、明らかにおかしい内容ばかりだ。

結局あきらめて、Buffaloの他の物理フォーマットユーティリティや、Transendの物理フォーマットユーティリティを入れてみるも、どちらも自社の製品ではないためか「デバイスが見つけられない」エラーを吐いて終了してしまう。

――こんな調子でまた1時間ぐらい右往左往していたわけで、どうやって終着点のここに行き着いたのかは覚えていないが、とうとう私を助けてくれるツールが現れたのである。

続き(3)はこちら

USB危機一髪。(1)

昨年10月末に購入して以来、とても重宝している4GB USBメモリが、あわや使えなくなるという危機に直面していた。
もうどこを探し回って、どれだけの手を尽くしたか分からないが、何とか復旧することができたので、ここに書き留めておこうと思う。


▲ 今回の被害者である4GB USBメモリ氏。後にUt165という型番であることが判明する


というのも、古い音楽プレイヤーから音を取り出そうと、Knoppixを立ち上げ、その上でプレイヤーから楽曲取りだし→USBメモリに転送という作業をしていた時のことだ。

突然Konqueror(スペルあってる?)が落ちたのだ。
古くからKDEを使っているユーザなら、何ら驚くことのない「いつものこと」なハズだった。

とりあえずデータ取り出しをそこでいったん中止し、Windowsシステム上に取り出したデータを移した。
思えば、このとき、ドライブにつけた覚えのないCoというボリュームラベル名がつけられ、いくつかの破損したファイルが存在した時点でおかしいと気づくべきだったのかもしれない。
それはともかく、当初目的としてたことが達成できたので、ここまではそれ以外に特別、問題はなかった。

事件はその直後に起こった。
Windows上に取り出したデータについては、もはやUSBメモリの中に残しておく必要は無いから、USBメモリの中身を消してしまおうと思ったのである。

早速[編集]→[すべて選択]→[右クリック]→[削除]という手順で削除しようとするも、「XXは削除できませんでした」のメッセージが。

「はて?どうしたものか?――いや、待てよ。以前にもこのメッセージを読んだことがある。確か、破損したファイルの一部を認識できなかったんだっけ。」
と思い直し、その時使った解決手法であるフォーマットを行うことにした。

順調にバーが進み、フォーマットも終わりというところで
「Windowsはフォーマットを完了できませんでした」のメッセージが……。
ここでUSBメモリに何かが起こったことに気づいた。



▲ ポートに差し込まれ、青く発光しながらアピールする被害者



以前に大量のPCをリプレースする仕事に関わったことがあるのだが、このメッセージはその時ハードディスクのフォーマットに不都合が生じたマシンの上ではき出されていたものだったからだ。

ただ、この時はフォーマットの不都合だけが問題であると思っていたから、
(フォーマットが破損しているなら仕方がない。Fdiskあたりを使って、復旧させればいいだろう。)
などと思って、またもKnoppixを立ち上げたのである。

けれども、Knoppix上でデバイスを覗いてみたところ、問題は思っていた以上に深刻だと分かった。

1.ファイルの削除、ファイルへのアクセス権の変更ができない
中身さえ消せればいいんだと最初は考え、Knoppix上からrmコマンドを走らせてみるも、「読み取り専用のファイルシステム」である旨が表示され、削除することができない。

2.いくら削除しても、ゾンビのように復活する
読み書きのモードが悪いのかもしれないと思い、読み書きモードを変更してデータを削除してみた。
すると、GUI上では削除されたように見えるのである。
しかし、アンマウント→リマウントすると、あら不思議。
そこには、元気にこちらを見つめる先ほど削除したファイルたちが……。

3.QtPartedではクロスリンクエラーが吐かれる
ならばいっそのこと、QtPartedで初期化してしまえとこのドライブを開くと、ファイルXXはクロスリンク云々と表示され、スキャンディスクを行うよう促すメッセージが表示される。
これを無視して領域の削除やフォーマットを強行するも、一切操作を受け付けてくれない。

4.Fdiskでもお手上げ
こうなれば、当初考えていたとおりFdiskを使って領域を切り直すほかない――そう考えてFdiskを実行するも、こちらにも全く反応がない……。

いったい何がどうなったのか?
これは調べてみる必要があると思い、Windowsシステムにもう一度切り替えてみることにした。

続き(2)はこちら

3.02.2009

Reading..

無性に本を読みたくなったので、「ご冗談でしょうファインマン」さんを2冊とも読んだ。
よく「痛快エッセイ」なんてあおりがつけられているけど、現代の感覚からいけばそうでもないと思う。
おもしろいエピソードが沢山詰まっていることは確かだけど。

内容は、ファインマン自身の大学時代やそれ以前の、いかにして物理好きになったか?というところからスタートして、カルテク(カリフォルニア工科大学)で教鞭を執っていた晩年までのエピソードがまんべんなく散りばめられている。

すっかり時系列にならんでいる訳ではないから、多少前後する部分があるけれど、それでも読みやすいと思う。
翻訳も良い感じで、ファインマンの人となりがよく伝わってくる。

他書(たしかファインマンさん最後の手紙だったと思う)で書かれている、ファインマン自身の乳幼児期における父親の英才教育的な教育を受けた点を除けば、少年期からごくごく普通の理科少年だったことがうかがえる。(最終的には、その英才教育的な教育によって、「考える」ことに重点を置く人物に成長していくんだろう。)
思えば、最近の少年少女はブラックボックス化された機械に囲まれて生きているから、「中身がどうなってるか?」なんて興味を持っても気軽に調べることができないのはかわいそうだと思うな。

ファインマンの、「面倒ごとが嫌いで、おもしろいことには目がない」という姿は、理科少年そのもの。
子どもらしい大人とは、ファインマンのためにある言葉なのかもしれないね。

個人的な感想としては「大量殺戮兵器である原爆開発に携わったのは、こんなに愉快で正直な物理学者だった」という事のわかる貴重な書籍だと思う。

読んでためになると思ったのは、下巻の最後に挙げられている「カーゴ・カルト・サイエンス」について。
そもそもエッセイという趣旨から外れる出典の文書だから、当然と言えば当然か。
その言葉が述べられてから30年以上経つ現在でも、全く状況は変わっていないじゃないかと思うところが沢山でてきた。
現代で言えば、同じく物理学者の大槻教授みたいな考えを持っていたんだろうなと思わせるところが多々ある。

「正直であることこそ科学の本質」というのは、基礎科学をおろそかにする現代教育に対しても当てはまるだろうな。
企業はお金になる研究にしか金を出さないし、大学や国だって、最終的に製品として売り出せる見込みのある研究にしか補助金や助成金を出してくれないことがほとんどだ。

だから、科学者は金を出してくれる研究に傾倒しがちだけど、それじゃダメなんだよということを改めて認識させられた。

読むときの注意点としては、「訳は平易だけど表現が古めかしい部分が散見される」ということ。
出版された年代を考えれば仕方のないことか。

説教くさい(人に教えるような気持ちで)書かれた文書は最後のものだけで、あとは近所のおじさんの昔の武勇伝風に書かれているので読みやすいと思う。
自慢話が嫌いな人にはお勧めしないけど。

軽読書として一冊いかが?
科学史のさわりぐらい勉強した人なら、おもしろおかしく読めると思うな。

3.01.2009

3月。

気づけば今年もふた月過ぎました。

めまぐるしく世の中が変化するんで、1月に何が起きたかなんて覚えてる人、そうそう居ないんじゃないのかと思うよ。


かくいう私も、なんでこんなに朝の早うから(しかも日曜日に)ブログ更新なんぞしているかというと、生活スタイル乱れまくりで変な時間に目が覚めてしまったからに他ならないのよね。
世の中と同じぐらい、めまぐるしく変化する生活スタイルってのは良くないよなぁ。

最近気になったニュースと言えば、JASRACへの排除命令とマジコンの輸入・販売差し止め判決ぐらいか。
そもそもマジコンってのが広く通用する商売になるあたりおかしいと思うんだけどね。

アキバの裏路地でこっそり細々ぐらいなら、マニアのアングラ的楽しみってことで、ここまで目くじらたててどうこうしようって事にはならなかったんだろうけど、今や小中学生だってマジコンの話をする時代だもんなぁ。

ネットで情報が素早く伝わるようになったのは良いことだけど、人材と法の整備が遅れすぎてると思うよ。