4.23.2011

読書

今月何冊目だろう。8冊目か。

今回読んだのはこちら。

とんでもなく役に立つ数学。
内容は渋滞学を専門にする著者と、都立三田高校の12名の生徒さんとの4日間の講義をまとめたもの。

数学を現実問題にいかに適用するか?が講義の主題で、血の通った数学ってこんなものというのを著者が熱弁している。
カオスやソリトン、微分方程式やらセルオートマトンといった、高度な数学ばかりが登場するので、最初はそこまで行かないと役に立つ数学にはならんのか!?と思ってしまったが、最終的には高校生と一緒に一次関数ぐらいから使い始めて、具体的に問題を解いていくさまに出会える。

私は、数学は理想化されすぎていると常々感じているのだけれども、こうして数理科学という形で現実の問題と向き合っている数学者が居ると知って、数学の理想化されすぎている感じが少しだけ和らいだ気がする。

相手がなにものなのかわからない問題だからこそ、数学を使った論理の積み重ねで勝負していくというのは、数学を世の中の役に立てるためのコツだというのがよくわかる一冊だった。

けれども、誤字脱字が多かったのは非常に残念。
もうちょっと推敲してから出版して欲しかったと思う。

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