今月末公開される20世紀少年の前哨戦という訳ではありませんが、映画を見てきました。
今回見に行ったのは、BBC製作のドキュメンタリー映画、「ROCKETMEN」邦題は「宇宙(そら)へ。」です。
(以下、多少のネタバレを含みます。)
キャンペーンとして、公開初日の今日と明日は500円で見られるということで行ってきましたが、結論から言えば、日本語版の出来がひどすぎです。
内容は、いかに勇気ある宇宙飛行士達の働きによって、人類が宇宙開拓を行ってきたかについて、1960年代の宇宙船開発競争から現代まで時系列に追うというものでした。
BBC得意のドキュメンタリータッチで描かれていたものの、事故についてはチャレンジャー号とコロンビア号のものが比較的大きく取り上げられており、計画初期の事故や失敗については触れられていませんでした。
何より、アポロ13号の教訓について一切触れられていなかったのはオドロキでした。
けれども映像の美しさと編集の巧さは流石で、宇宙飛行士の体験した世界を追体験することができました。
さて、次に印象の悪かったところについて書いていきます。
まず違和感を持ったのはタイトルです。
本家はROCKETMENという、宇宙飛行士の話であることを前面に押し出したタイトルであるのに対し、邦題は「宇宙へ。」という、いかにも宇宙進出全般を扱ったようなタイトルになっており、そのせいもあって事故原因に言及しなかったり、その教訓がどう生かされたかについて描かれていないことには違和感を持ちました。
続いておかしいと思ったのはナレーション。
著名なお笑い芸人が勤めていますが、端々に違和感のある言葉遣いがあったり(翻訳監修に毛利 衛さんが入っているにも係わらず!)、意識的に低い声を出そうとしているナレーションが耳障りに感じる場面もありました。
最後に、エンディングテーマがすべてを台無しにしていました。
はっきり言って、エンディング曲はない方がずっとマシだと思います。
まぁ、500円ですから、それほど文句は言えないかなと思いましたが、日本語版の落ち度がなければ、1000円強出して見ても惜しくない作品だと思いましたので、宇宙好きの方ならぜひ。
夏休みと言うことと価格も相まってか、子どもが多かったように見られましたが、かなりの数の子どもが途中で飽きてしまってぐずり出すとか、そわそわし出すとか、寝てしまうような光景も見受けられました。
もし子どもと一緒に行こうと思っている方が居るなら、2時間近い難しい話に耐えられる、宇宙に興味のわき出した5年生以上のお子さんと一緒に行くことをオススメします。
おそらく、それ以下のお子さんだと耐えられないと思いますので。
0 件のコメント:
コメントを投稿