4.12.2009

読書。

しばらくぶりの技術書。
あんまり読書に割ける時間がないから、できるだけ薄い本をチョイスした。
今回読んだのは、入門 Common Lispという書籍。



でも、この本、「入門 Common Lisp」とは名ばかりの本で、とてもじゃないけどLisp初心者に勧められる本じゃないと思う。

というのも、内容は「Lispらしいプログラムをいかにして書くか?」に重点が置かれていて、なおかつ(筆者の考える)Lispらしさを実現するための4つのポイントというのが主題になっているから。

サブタイトルにある、「関数型4つの特徴とλ計算」って方が主題だと思う位、Common Lispの入門書としてはオススメできない。

むしろ、入門書の次に読む本という位置づけで、Lispでプログラムを書いても、どうしても手続き型言語っぽくなってしまうと悩んでいるプログラマにもってこいの書籍だと感じた。

薄い本を選んだだけあって、1日で読んでしまったので、時間は無いが関数型言語の空気に触れたいと考えている人にもお勧めかなあ。

実行環境についてはxyzzyというEmacsライクなエディタ上で実行することを前提になんて書かれてるけど、文を読む限りじゃGCLをメイン環境として選んでいるように感じた。まぁ、一部取り扱い方の違う関数についてはきちんと明記してあるから、どの環境でLispをやっていても、サンプルの実行には困らないと思う。

個人的に面白いと思ったのは、随所にC言語との比較があるところ。
関数型ってこんなところに影響を及ぼしているのか!という再発見的な楽しみがあるのはGoodだと思う。

8章をまるまる割いて解説されているλ計算については、数学的な背景のある人ならば楽しめると思うけど、やっぱり入門書と銘打った書籍で解説する内容じゃないよなと感じた。(もちろん、網羅的な内容の書籍なら話は別だけど。)

いろいろと文句は書いたけど、総合的に見て、内容はよくまとまっていて読みやすかった。
きっと、筆者はこんな風な講義をするんだろうなと思えるところが随所に見られて、これもまた面白かった。

Lispの文法は覚えたけど、はて次は?と思っている方、ご一読ください。

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