4.18.2011

読書。


読んだ本。6冊目。
「良いコードを書く技術」





台湾へ向かう飛行機の中で読了。

内容は至ってシンプルな、よく言われる「コードを書く上で守るべき約束」をまとめたものです。
他書との違いは、具体例としてJavaで記述されたコードが随所に入っているところかな。

各所の書評で絶賛されていたので、どれほど優れた内容かと期待していただけに、よくある書籍の焼き直しだったところには残念な感じがします。

また、良いコードを書く技術でありながら、コメントの書き方について触れられていないのは非常に残念だと思います。
メタプログラミングとか、フレームワークのデザインとか、高度な手法についての言及があるのに、「コメントをいかに残していくか?」という部分についてはノータッチ。
コメントを含めてのコードだという意識が無いのか、あるいは無意識に書きすぎていて見落としたのか、コメントの書き方無くして良いコード云々と語っている姿には違和感を感じました。

文章そのものは読みやすく、スラスラ読めるタイプの文章です。
教科書的な難しい言い回しがされている箇所もなく、すんなりそのまま受け入れることができます。

ただ、レイアウトは非常に読みづらいです。
表XXとか、図YYとか、コードZZとか、そういったのが次のページにまたがってしまったり、読みやすい場所に来ていなかったりと、読みにくさを感じずには居られませんでした。

また、語られている内容の多くもツールありきであって、本質的な、道具に係わらない部分についての解説が少なかった点も残念です。(もっとも、対象読者である仕事でプログラムを書く人たちにとってみれば、本質的なことよりも道具をいかにうまく使うかが解説されていたほうが実践的であるのも事実で、そこはしっかり押さえている本だと思います。)

この他気になったのが、時々出てくる普通のプログラマ、中級プログラマ、達人プログラマの会話調で進んでいくやりとり。
特にコードの実例を出す場面で多いのですが、それまでの文体から会話調にガラリと変わること、キャラクターの位置づけや特徴がよくわからないこと、それから、個人的にこの手の会話調で進む文章がニガテ事もあって、何度も何度も読み返しては理解に苦しむという動作を繰り返してしまいました。

最後まで個人的な感想になりますが、ボリューム的には少なく(2時間あれば読了できる内容でした)、価格には見合っていないと思います。(1500円ぐらいなら買いかと。)

あまり期待して買うと良くない。そういう書籍でした。

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