2.23.2012
読書。
新しいBloggerのインタフェイスのせいじゃないだろうか。
おいとき。
読書。2月の3冊目かな?
ポール・グレアム著:ANSI Common Lispを読了。
1月頭ぐらいから読んでいて、最初の頃(5章ぐらいまで)は
章末の練習問題に取り組んでいたり、本文中のコードを試したりしていたけど、
一向に進まない感じになってしまって、まずは全体を読み通してみようかなと
スイッチを切り替えて読んでました。
14章〜17章の内容(著者自身進んだ内容と書いている)を除けば
プログラミングの初心者から取り組める内容だと思います。
14章から高度な内容を扱っているのを見ると
大学のテキストとして12〜13回の講義でもって
内容を終えられるように考えてあるのだろうと思います。
訳もとても丁寧で、役者自身、LISPをよく知っていて
テキストの原文が伝えんとするところを理解しているのだと感じられました。
違和感のある訳文もほんの1語か2語ぐらいですし
出版された次期を考えると、まったく気になりません。
章末には要約や豊富な練習問題も用意されていて
次はじっくり腰を据えて取り組みたいと思っているところです。
(先日、CONSについての理解のトピックを起こしたのも
このテキストの練習問題に取り組んでいる最中のことでした)
また、内容についても豊富な注釈と訳注が理解を助けてくれました。
そんな訳で結構ボリュームのある内容なのですが
日頃簡単なツールを書くぐらいならば、10章までやれば十分だと思います。
「LISPらしさ」とか「LISPとは」といった話にはあまり触れておらず
そちらを知るならばOn Lispのほうがいいだろうと思います。
(当然、そういった内容はこの本の本筋から外れているので、当然と言えば当然です)
色々とプログラミングの練習問題をLISPで解いてみたり
仕事でちょろっと時間が開いたらLISPのドキュメントを読んでみたりと
今年は年初の目標通り、LISPに触れて、LISPをきちんと使えるようになりたいです。
まずは全体を読み通せたので、今度は練習問題を含めて
じっくり腰を据えて取り組みたいと思います。
2.11.2012
読書。
言葉にしづらい「面白さ」「興味深さ」が全面ににじみ出た小説だった。
特に哲学、キリスト教、犯罪心理学、政治思想といった分野のバックグラウンドがあると、十二分に楽しめる小説だと思う。
終わり方はあまり歯切れの良いものではないのが残念だと思ったが、ドロっとした人間の心の愚かさを扱いながらも、物語前編を受難〜復活へのキリストの生涯に当てはめてのストーリー構成は、非常に読み応えのあるものだった。
純粋な悪との対比、悪にすら乗り越えられた執着心を乗り越えられない事への怒り、また、最後まで自分自身の思想・理念を信じようとする心理、こういったところが事細かに描画されていて、文章訳の独特さにさえ慣れればズンズン読み進めることのできる一冊だと思う。
最後まで贖われる事の無い罪と、最後までのしかかる事の無い罰、そしてキリストを受け入れる事で泥の沼地から引き上げられる様、泥だらけのままでもキリストは愛してくれるという思想、純粋な獣たる人の欲を、これでもかと言わんばかりに物語の中に押し込めていて、先を読まなければ眠れないほどにハマってしまった。
奇しくも昨今、思想の欠如が叫ばれて久しいように思うが、生まれてくる思想の良し悪しは別にして、人の思想とはどうやって生まれてくるかについて、著者なりの考察をまとめた書籍として読むこともでき、大変興味深いと感じた。
個性豊かなキャラクターたちの立ち位置も柔軟に変化し、軸足を外さない主人公を中心に、織物のように編み込まれているストーリーは、長編小説として読み継がれるだけのものであると思った。
物語を楽しむためには、先に述べたようなバックグラウンドが必要であると思うし、むしろそういった背景の欠片でも持っていないならば退屈で理解しがたい小説になってしまうだろうと思うが、歯ごたえのある小説を求めているなら、僕からのオススメとして、自信を持って紹介できる三冊だと思う。
たまには古典でもとも思ったけれども、古典の面白さに病みつきになりそうな感じ。
2.04.2012
読書。
っていうか、もう2月か。
今回読んだのは罪と罰の2冊目。
古典がここまで楽しめるとは思わなかった。
文章の感じに慣れてきたら、一気に面白さが増してきましたよ。
もう一冊、最後の5,6部で完結だそうなので、流行る気持ちを抑えつつ。
1.11.2012
読書
たまにはイロモノを。
読んだのはこちら。
「お金持ちになる人の目のつけどころ」という書籍。
スティーブ・ジョブスと戦国武将を同列に並べて議論する、そういうバカバカしさが好きな人にはオススメ。
「成功者100人からこっそりつかんだ」と謳っている割に、編者にお金持ちが出ていないあたりが、ますますバカバカしくて笑える一冊でした。
版の割に薄っぺらで、内容も余白が多く、罪と罰の合間の一服程度にはなりました。
500円なので、コミック本を買う感覚で読んでみても楽しめるのではないかと思います。
もっとも、内容を本気で参考にしようとしているならお勧めしません。
ネット上に転がっている駄文の方が、まだタメになります。
1.08.2012
読書。
古典を少し。
ドストエフスキー罪と罰。その第1部と第2部。
名作古典と言われるだけあって、ハラハラしながら、主人公ラスコーリニコフの追い詰められていく感情にシンクロしながら、一気に読み進めることができました。
現在は箸休めをはさみつつ、続きを読む準備をしています。
感想等はまとめて全部読み通したあとに。
12.25.2011
読書
後半2冊はつづきものだけど;
1冊目は先日のOnLisp。
で、残る2冊はスティーブ・ジョブス。
感想も何も無いし、そもそもスティーブ・ジョブスのことはよく知らないんだけど、よくできた伝記だと思う。
翻訳はイマイチセンスが無いところが見られたし、「人は表紙で本を判断する」というApple哲学の一部を掲載しておきながら、書籍自体の表紙のセンスがダサダサだったけど、内容はNHKのブームに乗っかろうとしただけの下手クソなジョブズ特集より1000倍マシだし、ジョブズの人となりがよく伝わってきた。
結局のところ、クローズドでコントロールされたシステムが基盤を作り、オープンな奴らがぶっ壊し、ぶっ壊された環境から、クローズドな奴らがまた新しいイノベーションを起こすというくり返しで、世の中のイノベーションは起こっていると感じさせられた。
ただ、最近のスマホやタブレットの市場は違うようだ。
Appleの模倣こそできても、Windowsがやったように粘り強く、しつこいくらいに食らいついて、結局自分たちが優位な状況を作ってしまう、そういう情熱はどこにもない。
真似てみて、ダメそうならすぐやめるし、マネ以上にはならないものづくりしかしていないように思える。
Android搭載!を謳うけれども、せっかくWindowsよりずっとオープンなAndroidを使っていながら、各社がAndroidのここがクソ!と思える部分を改良しようとせず、結局支給されたOSをそのまま乗っけて、Windowsと同じようなで売り方売っている現実から、それがよくわかる。
あんまりスマホ論に傾くと、またひとつ記事がかけてしまうし、読書という本筋から外れるのでここいらで切り上げ。
1月からは、古典に挑戦しようかな。
12.10.2011
何度読んでも難しいなぁ。
PDF版を以前に読んだけれども、今度は書籍版。
訳がイマイチな空気を醸す場面もあるけれど、やはりPDF版から感じていたとおり、難しい。
(マクロとCLOSの部分の理解が特にダメだった)
たぶん、僕がLispから少し離れていたことや、Lispでまともなコードを書いたことが無いのが原因だろうというところまで見えてきて
もう一度Lispに向き合ってみようかなという気にさせられた。
いつか、Lispで仕事をしてみたいもんだなぁ。
12.04.2011
一気に書く、読書記録。
読んだ数は少ないです。たぶん、月3冊目標に達してないなぁ。
一冊目。
海の科学がわかる本。
鳥羽水族館で見つけて買って、ずずいっと読んでしまったけれども、海の科学がわかるというよりは、海の科学があるのに、海にはこんなにわからないことがあることがわかる本といった感じ。
内容は比較的平易で、気象学やら海洋学の前提知識も必要なく、私のような素人でも楽しく読めました。
二冊目。
電磁気学のABC。
こんなにやさしい電磁気学の教科書は初めて読みました。
電磁気学を一般教養として身につけておきたい方におすすめです。
反面、物理好きな方には少し物足りないと思います。
アナロジーたっぷりで、目に見えない電気の考え方を知ることができるのがGoodでした。
三冊目。
新人デザイナーのための色彩デザイン・配色のルールを学べる本。
新人デザイナーじゃないですが、ソフトのデザインをする上でヒントになればと購入。
中身が広告ベースだったのが残念で、ウェブサイトには応用できそうなものの、ソフトのインタフェイス配色に応用するのはちょっと難しいかな。
(ソフトウェアの画面は、どうしてもバックカラーがグレーになってしまうので、任意の色を基調に考えられる広告系デザインとは、そもそも考え方が異なるのかも。)
四冊目。
40ヶ国語習得法。
いうまでもなく、努力あるのみという結論には感服。シンプルで、説得力があります。
個人的には、付録的に付いている後半のいろいろな国の言語に関する紹介と考察が面白かったです。
創作する人は、外国語の紹介を見るだけでも面白いヒントがありそうな一冊だと思いますよ。
ということで四冊。
そこまで読んで12月に入り、12月の1冊目を黙々と読んでおります。
月内は読みたい本がたくさんあるので、もう少しペースアップしたいな。
9.12.2011
読書
日焼けで肌がヒリヒリします。
日焼け止めを買おうか悩み中です。
そんなこんなで9月2冊目。
ずっと英語をやろうやろうと何度かやってもうまくいかないので
いい具合に習慣になっている読書に組み込んでしまうことにしました。
月に1冊は洋書を加えて、月々3冊としたいところ。
で、今回読んだのはこれ。
多読に向けてハシゴを一歩々々登っていくイメージで…と解説されているラダーシリーズから、「First Step in Reading English: 絵で読む英語」
児童向け絵本のような感じで、徐々に使用するアルファベットの数や語数が増えて行くタイプの書籍。
個人的には自分の英語読みレベルをなんとなく把握することができたので良かったのではないかと。
ラダーシリーズを選んだのは、子供の頃楽しんで読んだ書籍がラインナップされていたり、個人的に興味のある話題を扱った書籍がラインナップされているから。
当面の目標は、Level3にラインナップされているシャーロックホームズシリーズを読むこと。
小学生の頃、昼休みと放課後の図書室で、図書委員として貸出作業をするかたわら、ワクワクドキドキしながら読んだあの話を原語で読むことです。
まだ出だしのLevel1だけれども、Level3に達するにはどのぐらい読めば理解できる程度の力が付くものか。
個人差があるとはいうものの、多読でどのぐらいという指標がないのは辛いところです。
まったり、まったり進んでいって、ラダーシリーズをある程度制覇したら、未だに積ん読になっているファインマン物理学の原著を楽しみたいと思っています。
9.06.2011
読書。
9月一冊目。
入門Git。
文章すごい読みにくかった。
なんというか、翻訳書的な読みにくさがありました。
反面、内容はヒジョーに濃く、Gitの仕組みから用途別に使い方まで細かく解説されている。
Gitは今現在も進化していて、この書籍との乖離がある部分も出てきて入ると思うけれども、こういった形で書籍として一旦まとめられているところを見ると、ベースの部分はここから変化しないぐらいに安定しているということなんだろう。
最近は個人でプログラムを書くことも少ないけれども、またモリっとヤル気が出てきたら、Gitを使って色々書いていけたらいいなと思う。
読んでみたいOSSなコードもいくつかあるので、ここで覚えたGitの使い方を効果的に使えていけたらいいなぁ。
Mercurialなんかと比べて、どういう訳かGitに惹かれるなんていう人は、図書館なんかで見つけたら読んでみるといいと思う。
購入するかどうかは、それから決めてもいいんじゃないだろうか。
8.19.2011
読書
今月3冊目。
今回読んだのはこちら。
気候変動とエネルギー問題。
著者は金属物理学・材料科学を専門とする科学者。
その科学者が、クライメートゲート事件に端を発する、一連の「人為的二酸化炭素排出量増加による地球温暖化」という、日本ではアタリマエのことと捉えられていた問題が瓦解する様子を、詳細に、かつわかりやすく記述している。
大学では計算機科学を専攻していて、気象問題にも多少なりとも関心のある私としては、クライメートゲート事件は、よくある科学者がパラメータを調整して詐称した事件という認識だったけれども、本書を読んで、いかに根の深い、政治的な策略に満ちたものであったかということをよく知ることができた。
(それと同時に、興味のある分野だと自分で思っていたのに、如何に無学なことかと恥ずかしい思いにもなった)
いつものように結論から言えば、「万人が読んで、行動を起こすべき一冊」といったところで、ここ1年半ほど読書を続けた中で、1,2を争う良書だと思う。
まず、語り口が丁寧だ。
後半の核融合の議論や地球大気の仕組みなどは少し難しいかもしれないが、全編を通して一般的な知識でも理解できるように構成されていて、専門知識を要求してこない所が素晴らしい。
それでいて、一連の二酸化炭素排出量の問題が、日本にどれだけの不利益をもたらしているかを論じ、日本が直面している問題はそこでないことを諭すという形だ。
さらに素晴らしいと思うのが、つぶさに出典を明らかにしていることだ。
内容に疑問があれば、出典を当たれば良いという書き方は実に科学者的であると共に、日本では受け入れがたい議論である「地球温暖化はウソ」という議論について、確かな証拠を提示するものでもあると思う。
この本を読んで真っ先に思ったのが、何か行動を起こさなければならないという気持ちだった。
おそらくこの書籍は、今後何度も読み返すことになるだろうと思うが、まずは最初の出会いの記録として、記事を残しておきたいと思う。
自分の住んでいる国、環境、星に少しでも興味があるなら、ぜひ一読をお勧めしたい。
8.17.2011
読書。
今月2冊目。
久々な感がある技術書系。
以前日記にも買ったよ報告を書いた、「awkを256倍使うための本:を読了。
1993年が初版だから仕方ないんだけれども、率直な感想として「内容古すぎ」。
ただ、awkの使い方はよくわかったし、これまでごく単純なフィルタしか書いてこなかったけれども、あれこれかけそうな気になったという点で、なかなかグッドな書籍だったと思う。
Amazonではやたら高い評価が付いているけれども、思い出補正だと思うな。
256倍本のアヤシィ文章が好きだというならば止めませんが、awkを勉強しようと思って、今からこの本を買うのはオススメしません。やっぱり内容が古いから。
ただ、巻末のリファレンスは何かと役に立つと思うので、awkを使っている人なら一読の価値アリかと思います。
個人的には☆3つ半。
8.06.2011
読書。
早くも8月一冊目。
読んだのはこちら。
英語を学ぶのは40歳からがいい。
本を読んだ結論から言えば、40歳でなくてもいい。
結局のところ、学びたい気持ちと、英語を使いたい気持ちが大事という話だ。
そして、著者が英語系の方だからはわからないが、目次でほぼすべて、重要なことが書かれてしまっている。
買うまでもなく、立ち読みで目次を読めば、本書の内容の80%は網羅できると考えて良いと思う。
もっとも、残りの20%には、巻末にあるよくある語集の付録や、初心者にオススメの書籍などの紹介が入っているため、人によってはためになる一冊だと思うかもしれない。
眼から鱗とまではいかないが、学校のやり方と違う英語勉強法というものに興味があれば、40歳で無くても手を出す価値はあると思う。
新書でこれを言うのは反則だと思うが、目次だけで言いたいことが終わっている書籍だけあって、もう少し安ければ・・・と思わずには居られなかった。
7.25.2011
読書。
今月4冊目。
読んだのはこちら。
深海生物の謎。
写真と共に深海生物をつらつら紹介しつつ、その生態の不思議について論じるというタイプの図鑑的書籍。
文体は非常に読みやすく、品川駅からスタートして三浦海岸に出て、海岸の地形的特長から深海への語りをはじめるという、探検をしているかのようななめらかな構成で、すんなりと深海探検の世界に入り込むことができました。
章を追うごとに徐々に深い地域へと移動していき、最後には一気に陸に上がり、そしてそこまでお世話になってきた深海探検機材の紹介に移るという無理の無い構成で、一気に読みきってしまいました。
写真も非常に多く含まれていて、ナマコの動きがいかに鈍いかを時間の異なる二枚の写真で紹介したり、ひと種類の生き物についてさまざまな角度から捉えた写真を使って解説していたり、画像による情報の少ないものについてはイラストで補足しているなど、わかりやすく作ろうと思う著者の思いが伝わってきます。
深海生物が好きな人はもちろん、海洋が好きな方全般に勧めたい一冊なのですが、残念な事に価格が高い。
ブルーバックスサイズでページ数は少なめ、それに対してこの価格というのは、ビジュアルブック的な要素があるとはいえ、高すぎる印象があります。
金銭的にちょっと余裕があるときに、眺めて癒されて欲しい一冊です。
7.14.2011
読書。
7月3冊目。
今月は無難に三冊。
もう一冊ぐらい読める余裕があるかな?
今回読んだのはこちら。
ウソを見破る統計学。
ブルーバックスの一冊で、とても気軽に読める、数学臭さのない統計の本でした。
僕がまともにやった統計と名のつくモノなんて統計力学ぐらいなもので、統計分野に関してはズブの素人ですが、楽しみつつ読むことができました。
ネーミングセンスには「?」のつくところや苦笑いのところもありましたが、文章は軽妙で読みやすく、会話帳で進んでいく(私の苦手なタイプの)文章でしたが、すんなり読み進めることができました。
統計学の入門書というよりは、「統計ってこんなもの」というざっくりしたイメージを掴むための書籍といった感じで、おそらくきちんと統計を学んだ人にとっては物足りないことこの上ない内容なんだろうと思います。
統計分野でよく使われる用語や手法について、概念的な説明と、極力身近な例をあげての説明とのふたパートで解説がなされており、雑学程度にみにつけておくには十分な内容だろうと思います。
タイトルにある、ウソを見破る〜というのは「この本を読めば、やり方によっては統計でウソを付ける事を理解できる」という程度のものであって「これこれこうすればウソを見破れます!」という類の本ではないので、そういった内容を期待している方は注意が必要です。
この本をざっくり眺めて、もっと深く知りたい!と思えば、巻末から参考になりそうな情報に辿りつけるようになっているのも親切な作りです。
「統計って名前ばっかり聞くけど、内容はよくわかってないんだよね」という私のような方にはお勧めしたいです。
7.10.2011
読書。
船の科学感で思う存分写真を撮り、タミヤファクトリーでOrbiterを購入し、そんな充実した7月の2冊目。
森博嗣氏の、科学的とはどういう意味かという書籍。
結論から言えば、とても主観的かつ思った事をぐわっと書籍に吐き出しただけという、内容について深く考えていない感じの内容。
いや、深く考えていないというのは誤りだけれどもここ最近の出来事に対して、あまりにも焦点を合わせすぎているように思える。息の長い、読み継がれるタイプの書籍ではないだろうという事を言いたい。
以前から氏の小説を読みにくい、読みにくいと思って読んでいたけれども、このエッセイを読んではっきりした。
私にとって氏の文章が読みにくい理由は、私の所有している技術書と同じような書き方がなされているからということだ。
だから、こういうエッセイになっていると、とたんに読み易さが増す。
そんなおかげもあって、氏の書籍にしては珍しく、スラスラ読むことができた。
内容については賛同半分、反対半分といったところか。
内容で特に書いておきたいことといえば、すぐに結論を求める事を批判しておきながら、各章に「まとめ」と称して要約をつけてしまうあたりだ。
ここまでガツンといったら、「まとめなんてなくても、この章で言いたいことぐらい自分で考えろい!」と突き放してしまいそうなものだと思うが、それをしないあたりに人の良さ、また結論を早く求める人たちへの諦めに近い感情を読み取ることができた。
ファインマン的な科学の考え方とは若干違った考え方もあって、工学部ながら物理屋に近いことをずっと学んできて、エンジニアになっても情報系に身を置いている私としては、新鮮な科学の見方があったのは嬉しい発見だった。
低下と内容のバランスとしては、価格相応ではないと思う。反面、500円程度なら、迷わず買いの一冊だと思う。
7.06.2011
読書。
毎日暑い日が続いています。
晴耕雨読ではなく、晴読雨読と、すっかりインドア生活です。
さて、そんな7月の一冊目。
「図鑑を読む」というちょっと変わった表現になりますが、水口博也さんのクジラ・イルカ生態写真図鑑を読みました。
内容はなんてことのない図鑑で、ヒゲクジラとハクジラのうち、主要なものが紹介され、特徴や行動、分布について短い文章で解説されています。
水口さんご自身によるものではない写真も多数収録されていて、見ていて涼しくなる一冊でした。
巻末では環境問題が鯨類の生態にもたらす影響についても、短いながら論じてあって、鯨類が好きなら楽しめる一冊だと思います。
ビジュアルブックのため、若干値が張りますが、お子さんへのおみやげとしても適しているのではないかと思いました。
6.27.2011
読書。
今月三冊目。
読んだのはこちら。
伝説のプラモ屋〜田宮模型をつくった人々。
先日読んだ田宮模型の仕事の続巻にあたる書籍だ。
前著が田宮模型の歴史的、企業的側面に焦点を合わせた著書であったのに対して、本著は田宮模型に関わる人物に焦点を合わせた著書だ。
世界企業が、いかに多くの人々に支えられて作られ、運営されているものかというのを知ることができると同時に、そうした人たちとの脈をうまく使いこなす田宮社長のセンスにも下を巻く一冊となっている。
結局のところ、商売を決めるのは人間であるというところが、デジタル化された設計、完成品志向に移りつつある市場があったとしても、行き着いてしまう面白いところだと感じた。
奇しくも昨今、中国の新幹線コピーが問題になっているが、田宮のプラモデルはそのずっと前からコピーに悩まされてきたという。
それは、メイド・イン・ジャパンの優れたものづくりが先行しているからこそ真似されるのだと思うと同時に、結局のところ、この優れたメイド・イン・ジャパンを創り上げたのは田宮社長たちの世代であり、自分たちの世代でないことに、大変悔しい思いをする。
今や飛行機で4時間も飛べば日本人より勤勉で、安価に雇える人材が居るという言葉には、一人のエンジニアとして背筋の凍る思いがした。
ものづくりに関わるすべての人に読んでもらい、ぜひ考えて欲しい。
田宮社長に笑われるようなメイド・イン・ジャパンを展開するわけにはいかない。
そういう強い衝動に駆られる一冊だった。
6.21.2011
読書。
今月二冊目かな?
読んだのはこちら。
田宮模型の仕事。
世界の模型メーカー。我らがタミヤが、なぜタミヤであり、タミヤでありつづけられるのかが綴られた一冊。
タミヤのスタート地点である木製模型の話からスタートし、プラモデルへの進出が苦渋の決断であったこと、これだけアフターサービスの充実した企業でありながらも、ずっと安定したまま来たわけではないこと、品質世界一がどのような人の手によって作られているのかということ、世界から見たタミヤとはどのような企業であるかということが事細かに綴られています。
下手な小説よりもわくわくさせられ、感動する一冊で、最近読んだ中では抜きん出ていい書籍だと思いました。
ミニ四駆の第三次ブームを待ち続ける格好で締めくくられていますが、ミニ四駆プロが登場した今もそのブームが来ていないところには、やり方を再考するところに来ているのではないかと思います。
加えて、タミヤファンの一人としておせっかい的に感じたのが、このカリスマ経営者が去った後の話です。
どの章を読んでみても、このカリスマ経営者あってこそ、タミヤがあり、タミヤの製品があるのだというのをひしひしと感じました。
その反面、模型の販売においても若い芽を育て忘れた話題が多々出てきているだけに、次の10年、タミヤがどのようになっていくのかという不安はあります。
ただ、そういう不安は抜きにして、読んで損のない一冊です。
ビジネス書としても優れていて、仕事とは何たるかを、要所要所で教えてくれると思います。
椅子にふんぞり返って、新聞を読んで威張っている経営者の言葉よりも、ずっと説得力のあるものだと思います。
【追記】
6月30日必着ですが、タミヤが新卒及び第二新卒向けに企画開発部員の募集をかけているようです。
模型好きで就活中の方は、ぜひチャレンジしてみてください。
タミヤのホームページ
リクルート情報
6.07.2011
読書。
読書と呼んでいいのか。
一応本だから換算するけど。
読んだのはこちら。
読んだというより、やったという感じ。
1日30分ぐらいずつ、基礎から英語を勉強しなおそうと考えて、あれこれ探してこの本に出会いました。
まずは一冊目。中学校の最初から編です。
1章1日30分で進められるボリュームで、無理なく12章(最後は前後編なので実質13章)を、ほぼ2週間でクリアできました。(それぐらいカンタン・ラクチンというタイプの書籍だという事です)
僕の英語力はカナーリ怪しいところがあって、きっとこれは、中学校時代に英語を真面目にやらなかったために基礎力が足りないんだろうと睨んでいましたが、その通りでした。
あるていど読む機会のある、技術英文についても、理解できるけど読めてない実情がよくわかり、もっときちんとやりたいなとシミジミ思わせてくれる一冊でした。
書籍の中身はとてもシンプルですが、よくある最初に解説していたことをのちのち覆すタイプの書籍なので、そういう解説が嫌いな方には全く向かないと思います。
文章も教科書的でなく、口語的で軽妙な文章で、個人的には読みにくさは感じませんでしたが、人を選ぶ文章だと思いました。
Amazonでは下から上まで星が並んでいますが、要するにもう一冊参考書を置きつつ、その前振りとしてザザっとやるタイプの書籍かなと思います。
一応三冊+ドリルを積んであるので、計画通り進めようと思っています。
中学英語、ゼンゼンできてないし。。。という方で、時間はあまりとられたくない方は、読み物的に呼んでみると良いのではないかと思います。