今月4冊目。
読んだのはこちら。
深海生物の謎。
写真と共に深海生物をつらつら紹介しつつ、その生態の不思議について論じるというタイプの図鑑的書籍。
文体は非常に読みやすく、品川駅からスタートして三浦海岸に出て、海岸の地形的特長から深海への語りをはじめるという、探検をしているかのようななめらかな構成で、すんなりと深海探検の世界に入り込むことができました。
章を追うごとに徐々に深い地域へと移動していき、最後には一気に陸に上がり、そしてそこまでお世話になってきた深海探検機材の紹介に移るという無理の無い構成で、一気に読みきってしまいました。
写真も非常に多く含まれていて、ナマコの動きがいかに鈍いかを時間の異なる二枚の写真で紹介したり、ひと種類の生き物についてさまざまな角度から捉えた写真を使って解説していたり、画像による情報の少ないものについてはイラストで補足しているなど、わかりやすく作ろうと思う著者の思いが伝わってきます。
深海生物が好きな人はもちろん、海洋が好きな方全般に勧めたい一冊なのですが、残念な事に価格が高い。
ブルーバックスサイズでページ数は少なめ、それに対してこの価格というのは、ビジュアルブック的な要素があるとはいえ、高すぎる印象があります。
金銭的にちょっと余裕があるときに、眺めて癒されて欲しい一冊です。
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