5.03.2011

ホビーリューター(ホビールーター)レビュー。

色々作業が捗りそうだということで、1月末にホビーリューター(ホビールーター、以下:リューター)を購入していました。

で、5月頭まで数カ月(実質的に日本に居たのは2ヶ月ぐらいだけれども)、ここいらでその間使った感想をまとめておこうかと思います。

レビューターゲットはこいつ。

株式会社プラタが販売している、充電式 3.6Vホビールーター110点セットです。
どこぞの有名メーカーのリューターでもなければ、模型屋さんでみかけるリューターでもなく、輸入物のいわゆる「なんでも入ってます」系リューターです。

結論から言えば、ビットと収納ケースの出来以外(要するに本体)はGoodだと思います。
特に私のように、1/700スケールのウォーターラインモデルが中心であったり、時々作ってもガンプラやキャラプラ、小型のバイクなどであるという方には、パワー的にも納得行くものじゃないかと思います。

主に使える用途は「削る」「磨く」の2つで、「切る」には向いていません。
したがって、大幅な工作をするにあたって、切断作業の簡略化にリューターを欲しているならば、他のものを当たったほうがいいと思います。

また、電池の持ち時間も公称時間(2時間)より短く、1時間ぐらいするとモーターの回転音が変わってきて、パワーが落ちたことを確認できます。(それでも、削る/磨くならば、1時間半ぐらいの作業には耐えられます)
AC電源から直接電源をとりながら作業をすることもできますが、電池の寿命を縮めてしまうリスクを考えると、あまり長時間に渡る改造作業には向かないリューターだと思います。

動作音は夜中には使えないけれど、日中だったら許されるぐらいの音です。
具体的には、ミニ四駆の走行中のモーター音が近いかと思います。

リューターに取り付けできるビットは多種多様に揃っていますが、やはり値段相応で出来は悪いです。
精度の高い工作を期待されているならば、ビットだけでも良い物を購入すべきだと思います。
また、ビットが110種類ありながらもパフ系のビットは付属しておらず、キャノピーなどのクリアパーツを磨くには、別途パフ系のビットを買う必要があります。

ビットについては、多様な系に対応できるよう、軸受が複数付属しているので、市販のものであればほぼ取り付け可能だと思います。(ただ、私は別購入では試していません)

はじめから付属しているビットは
・金属系ビット
円柱型、円すい形、だ円形、針型などの、金属系ヤスリが先端についているビット
それぞれ大きさが異なるものがいくつか入っている。全部で24本ぐらい付属

・紙やすり系ビット
円柱形のビット周辺に、目のあらい(たぶん320番より荒いぐらい)のヤスリがいているビット
大中小でそれぞれいくつかずつ。9本付属

・ソフト系ビット
円盤系のパフに近いビット、ただ、パフというには固く、布タイプのヤスリに近いと思う。
大中小の3種類がそれぞれいくつか付属。

・グラインダー系ビット
切る用途に使えるビット。目の粗い物と細かい物がそれぞれ何枚か付属。
何回か使ってみたが、すぐ割れるので、あまり使い物にはならないと思う。

・金属ブラシ系ビット
材質の異なるものがふたつ。ひとつはたぶん真鍮。もうひとつはステンレスか?

・砥石系ビット
目の粗いものと細かい物、それぞれ10種類ずつが付属。
まだ使ったことはないので、本当に砥石として利用できるかは不明。

・ドリル系ビット
径の異なる7種類のドリルが付属。
ただ、ピンバイスを使ったほうが精度の高い工作ができるので、まだ使ったことはない。

といったところで、数や種類に結構偏りがあります。
個人的には最初に挙げた金属ヤスリ系のビットが使えれば問題なかったので、満足しています。
(購入後に60点セットも見つけましたので、ビットの数自体に魅力をかんじなければ、こちらのほうがいいかもしれません。)

この他の付属品ですが、収納ケースの大きさは10.1インチのネットブックぐらい、厚さは辞書ぐらいと、コンパクトで場所をとりません。
ただし、収納ケースの出来は悪く、閉まっておいて次回にあけると、必ず中でパーツが散乱していて、出来としてはあまりよろしくないです。

収納ケースの中にACアダプタ、リューター本体から各種ビットまですべてしまい込めるのはGoodですが、やはりここでもきれいにしまうことは考えられていないケースの作りに、時々イラっときます。

公称充電時間8時間で2時間使用というのは、個人的にはちょっとパフォーマンスが悪いかなと思いましたが、自然放電量はそれほど多く無いようなので、一回充電しておけば、そのまま1ヶ月ぐらい放置していてもきちんと動いてくれました。(この先、バッテリがヘタってくるとどうなるかはわかりません。)

弱点は消耗品が入手しづらい(というかできない)事で、充電池がダメになったらAC電源直結型として使うしかないことや、ビット部分の消耗品が別販売されていない事は注意が必要だと思います。
つまり、長期的に見たサポートはあまり期待できないということです。

3.6V 1000rpmを公称しているので、小さな模型作りには十分活躍してくれると思います。
リューターの購入を検討している方は参考にしてください。

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